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キャスト・撮影・編集も…映像クリエーター手がけるオール熊本の映画祭

2024年6月10日 20:01
キャスト・撮影・編集も…映像クリエーター手がけるオール熊本の映画祭
映像クリエーター・中川典彌さん

キャストや撮影、編集までオール熊本のスタッフが作り上げた短編映画祭が熊本市で開かれました。
企画したのは、熊本市出身の映像クリエーター。映画祭に込めた思いに迫りました。

6月2日。県立劇場で行われたのはキャストやスタッフ、ロケ地もすべて熊本という2本立ての短編映画祭です。
企画した中川典彌さん(33)。
熊本市出身の映像クリエーターで、自治体や企業のプロモーション動画を中心に200を超える作品を手掛けてきました。

KKTの番組ではゲストの県民の人生を紐解く対談コーナーを制作し、自ら出演。
豊かな感性が光る映像作品で熊本の魅力を世に送り出してきました。

元々、システムエンジニアをしていた中川さん。人生に悩んでいた時期に、祖父へ送ったビデオレターを見返したことが映像製作の道に進むきっかけになりました。

■中川典彌さん
「自分のなりたい像を大好きな人に宣言するように語っていて、自分から送ったメッセージに自分で気づかされたみたいな。これがたぶん映像の力なんだと思って自分の人生を変えてくれたというのがあるんで自分はそういう映像を作りたいと思うし、そういう場所を作りたいと思った」

人生を変える気づきや出会いの機会を「映像」を通して作りたい。中川さんは「映画祭」という形を選びました。

中川さんは、自らも初の「映画監督」として作品を作りました。クラウドファンディングで費用を集め、脚本や撮影、編集も一人で…演技の経験がない熊本出身の人をキャスティングし自然な感情を引き出しました。

タイトルは「ひとり」。現代を生きる男女3人の孤独や葛藤、気づきを熊本の街並みや美しい自然とともに描きました。

■映画を見た人
「僕は熊本出身なんですけど、東京にいるんで。映画の中に熊本の状況とかいろんな場所やロケーションを見て、映画として成立していることがすごくいいなと思ってむちゃくちゃよかったです」
「熊本から素晴らしい才能のある方が活躍されていくのがこれから楽しみだと思った」

この日、公開されたもう1つの映画の監督は…

■中川典彌さん
「しんちゃんですよろしくお願いします」

■河邉真之助さん
「やっぱりちょっと緊張します」

18歳の河邉真之助さん。通信制高校3年生で、小学生のときユーチューブの発信を始めたことで映像製作に興味を持ちました。約3年前に中川さんと出会いアシスタントをしながら映像を学んでいます。

初監督の作品「成人」。数か月後に18歳を迎える主人公が夢と現実を行き来しながら成長する物語です。河邉さん自身が主人公と同じ年齢を重ねる中で感じた疑問や葛藤を表現しました。

映画の中の楽曲製作や編集も同世代の仲間と手がけました。

■河邉真之助さん
「大人ってなんだろう、子どもってなんだろうと改めて考え直して、その境界線みたいな部分を作品にできたかなと思います。僕は素敵な大人の皆さんに出会えてすごくクリエイティブな刺激を受けながら今日こういう制作をするまで出たので僕からしたら感謝しかないです」

「オール熊本」を合言葉に経験がなくても挑戦できる、仲間と集える初めての映画祭。

■中川典彌さん
「新しい自分を見つけたりとか、新しい世界に踏み込んだりする きっかけを作れるのであれば、それは素敵なことだし、そういう人が増えれば増えるほど結果的に地域や熊本とかに還元していく豊かになっていくものだと自分は思っている」

未来を担うクリエーターたちの新たな挑戦の幕開けとなりました。

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