【半導体関連】富士フイルムが半導体製造で必要な液体の研磨剤を熊本工場で生産開始
富士フイルムが菊陽町にある子会社の工場で生産を始めたのは、「CMPスラリー」という半導体の製造過程で使われる液体の研磨剤です。富士フイルムのCMPスラリーの生産拠点は、アメリカや台湾、韓国にありますが、国内では今回が初めてです。
富士フイルムは、九州エリアに半導体関連企業が集積していることや、テレビなどに使われるディスプレイ材料を生産する菊陽町の工場の人材や技術を活用できることから、約20億円をかけて新たな設備を整備しました。
CMPスラリーの生産能力はこれまでの1.2倍になり、国内の需要に当面、対応できるということです。
■富士フイルムホールディングス 後藤禎一社長
「熊本拠点の人材や生産ノウハウのアセットを有効活用し、高性能かつ高品質の半導体材料を供給すると共に、日本の半導体製造のサプライチェーンの安定化に寄与します」
また、富士フイルムはさらに60億円をかけ、カメラなどに使われるイメージセンサーと呼ばれる半導体の材料の生産も菊陽町の工場で行う計画です。