相良村長が有権者に年賀状を送り村選管が厳重注意 なぜ政治家の年賀状は禁止?
相良村の吉松啓一村長が有権者に年賀状を送り、公職選挙法に抵触するおそれがあるとして村の選挙管理委員会から厳重注意を受けていたことが分かりました。
相良村選挙管理委員会によりますと1月15日、吉松村長から村内の有権者に年賀状が届いているとの情報提供がありました。公職選挙法では、政治家が自筆による返事以外の年賀状や暑中見舞いなどのあいさつ状を出すことを禁止しています。選挙管理委員会が吉松村長に事実確認したところ、年賀状を出したことを認めたため、「公職選挙法に抵触するおそれがある」と口頭で厳重注意しました。
年賀状は辰のイラストが印刷されたもので、吉松村長と妻の連名だったということです。吉松村長はKKTの取材に対し、妻が12枚ほどの年賀状を村内の有権者に送ってしまったものだと述べて謝罪しました。
■相良村 吉松啓一村長
「私も公職選挙法違反とは思っていなかったので、大変軽率なことをした住民の方にもお詫び申し上げたい」
相良村では今年3月任期満了に伴う村長選挙が行われ、吉松村長は立候補を表明しています。
【スタジオ】
(東島大デスク)
政治家から年賀状もらったという人は余りいないはずです。政治家は年賀状を出してはいけないことになっていますが、これも条件があります。
公職選挙法には、「政治家や政治家になろうとする者は、その選挙区に住む人に答礼のための自筆のもの以外は年賀状などの挨拶状を出してはいけない」、つまり立候補を表明しているを人含め、政治家は選挙区内の人に年賀状を出したらダメなんです。
Q選挙区外の人宛の賀状はいいということですか?
(東島デスク)
これも国政選挙で比例区に重複立候補などすると、ひっかかる可能性がありまる。「答礼のための自筆のもの以外」というのは、年賀状をもらっておいて出さないのは失礼だから、手書きの返事は許すという意味です。ただこれも解釈に幅があるので、出さない方が無難と思っている政治家は多いです。
Qなぜこんな規制があるのでしょうか?
(東島デスク)
認めると、選挙区内の全員に年賀状送る政治家が出てくるからです。
Qお金かかりすぎて無駄ではないですか?
(東島デスク)
全員に年賀状を出して、返事が返ってきたら「この人は大丈夫」、返事がなかったら「この人は敵陣営」といった色分けができてしまいます。町議選など小さい選挙区なら十分可能です。。こういうことを防ぐための規制でもあります。