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「棚にしまったまま忘れた」小学校講師がテスト採点せず放置し捨てる 国語と算数計4回分

2023年11月22日 18:01
「棚にしまったまま忘れた」小学校講師がテスト採点せず放置し捨てる 国語と算数計4回分

去年、熊本市の小学校の20代の男性講師が、テストを採点せず放置し、廃棄予定の機密文書として捨てていたことが分かりました。この講師は今年度、教諭に採用されていますが、熊本市教育委員会は、講師だった期間の行為であることを理由に処分は検討しないということです。

熊本市教育委員会によりますと、テストを採点せず成績に反映していなかったのは、昨年度、市内の小学校で2年生35人の学級担任だった当時20代の男性講師です。男性講師は、去年6月から11月に行ったクラスの児童35人分のテスト、国語3回分と算数1回分のあわせて4回分を採点せず教室の棚に放置し、成績に反映しなかったということです。また、国語、算数、書写の学習プリントそれぞれ1回ずつ、あわせて3回分についても、採点せず放置していました。

男性講師は修了式が終わった後の今年3月下旬、異動に向けて一人で教室を片付けていたところ、放置したままになっていたテストなどを見つけましたが、児童への返却の機会がないと判断。氏名が書かれていることから、廃棄予定の機密文書の箱に捨てたということです。

市教委の聞き取りに対し、男性講師は「教室の棚にしまい、そのまま忘れてしまった」と話しているということです。

■熊本市教育委員会の担当者
「隠ぺいというよりも、うっかりしていたのが、放置されていて、見つけたのが返せない時期だったと本人が判断したので、そうなってしまった実態ととらえています」

今年9月、学校の職員が廃棄予定の機密文書を整理した際、テストなどを見つけ発覚しました。学校は21日、採点を怠ったことで成績が低い評価となっていた児童5人に訂正した通知表を渡すとともに、児童全員にテストなどを返却したということです。

男性講師は、今年度から教諭に採用されています。市教委は、講師だった期間の行為であることを理由に処分は検討せず、個別に指導を行うとしています。