「からまったツタが原因の可能性」ブレーキきかず380m通り過ぎる 重大インシデント調査
南阿蘇鉄道の立野駅で車両のブレーキがきかず、約380メートル通り過ぎた問題で、重大インシデントとした国の運輸安全委員会の調査に対し、南阿蘇鉄道が「ブレーキを作動させる装置にツタがからまったことが原因となった可能性がある」と説明していることがわかりました。
この問題は、4月16日午前9時44分頃、肥後大津駅発の南阿蘇鉄道の車両が立野駅で停止しようとしたところ、ブレーキがきかず、本来の停車位置から約380メートル先まで進んで止まったものです。車両は自然に減速して停止し、乗客と運転士あわせて約20人にけがはありませんでした。
国の運輸安全員会は、事故が発生するおそれがある重大インシデントとして、16日から事故調査官2人を派遣し、調査を行っています。
南阿蘇鉄道によりますと、立野駅に車両に戻し点検したところ、ブレーキを作動させる装置にツタがからまっていたのが見つかり、取り除いた後は正常に作動することを確認したということです。
このため、南阿蘇鉄道は調査に対し「ブレーキを作動させる装置にツタがからまったことが原因となった可能性がある」と説明しているということです。
国の運輸安全委員会の事故調査官は、17日は立野駅を訪れ線路の周辺などを調査しています。運輸安全員会は1年をめどに報告書をまとめる予定です。