【県民のギモン】熊本市「江津」と「画図」なぜ同じ読みで2通り?調べてみた
視聴者のみなさんの疑問をKKTが調べる「県民のギモン」。
今回は同じ読み方なのに漢字が違う地名のナゾです。
視聴者のみなさんから寄せられた熊本の地名のナゾ。前回(2024年5月)は熊本市中央区国府を調査!
古代の肥後国の時代、政治的中心だった国府が由来だと考えられることがわかりました。
そして、今回は…「江津と画図はなぜ2通り?」
熊本市民の憩いの場・江津湖のそば、熊本市東区江津(えづ)。その南側には、同じ読み方の熊本市東区画図町(えずまち)があります。同じ読み方なのに、なぜ漢字が違うんでしょうか?
■緒方太郎キャスター
「標識ありましたね、ここはさんずいのえづ」
「さんずいのえづですね」
由来を聞いたのは、熊本地名研究会の藤野芳太郎さんです。
■熊本地名研究会・藤野芳太郎さん
「津は全部港という意味。このあたりに停めて荷物を運んだ」
江津の「津」は、川の港という意味です。室町時代から物資を運ぶ場所として栄えました。
その江津から車を運転すること5分足らず…。
■緒方太郎キャスター
「(地名案内板を見て)画図町上無田、変わりました」
住所が「江津から画図町」に。そのナゾを解き明かします。
■緒方太郎キャスター
「同じ読み方ですけど、小学校はこの漢字の画図なんですね?」
■熊本地名研究会・藤野芳太郎さん
「明治22年に一帯の6つの村が合併して、先ほど行った江津村も含めて合併して、その時にこの字をつけたという記録が残っています」
熊本市が誕生した1889年、江津村などの6つを合併し「画図村」という新しい村ができました。
漢字の由来とされるのが江津湖の美しい風景です。江津湖に浮かぶ秋の月が絵画のように美しいことから、かつて「画湖秋月」と表した記録があり、そこから漢字をとったという一説があります。
■熊本地名研究会 藤野芳太郎
「私の推測ですけど他の村の人は吸収合併されるイメージがあったんじゃないですかね。だから(合併するときに)江津という字は使いたくないという意識が働いたのかなと思います」
その後、1932年に江津と画図町、2つの地名が隣り合うように…。
漢字は違いますが、どちらも水の都を象徴する由来がありました。
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