【カメムシ注意報】例年より多く発生 農作物への被害や住宅地に大量飛来のおそれも
熊本県内では今年、果物や米に被害をもたらすカメムシが例年より多く発生しています。熊本県は注意報を発表し対策を呼びかけています。
天草市河浦町の早期米の水田。農家を悩ませていたのは、カメムシです。このカメムシは、実り始めた稲の籾の養分を吸い、吸った跡が黒い斑点になることから、“斑点米カメムシ類”と呼ばれます。
■農家 倉田晋幸さん
「今年は例年以上に多いと思います。対策としては、殺虫剤をかけるのが一番解決策になると思います。半日でも雨が降らなければ、すぐにでも防除しようと思っています」
熊本県病害虫防除所は、“斑点米カメムシ類”が例年より多く発生していることから、米の品質低下や収量減少などの被害が出るおそれがあるとして、6月25日に注意報を発表しました。
ところで、私たちがよく目にするカメムシは、米につくカメムシとは別の“果樹カメムシ類”の仲間です。“果樹カメムシ類”もこの春、多く発生したことから5月に注意報が出されましたが、まだ収束していません。
今、山林で繁殖期を迎えているという“果樹カメムシ類”。スギやヒノキの実を吸っていて、今後、このエサが減ってくると8月から9月頃、実った果樹に被害をもたらすほか、住宅地にも飛来する数が増えるおそれがあるということです。
県病害虫防除所は、“果樹カメムシ類”や“斑点米カメムシ類”は暖かい日が続くと大量発生につながるため、収穫の秋にかけて大きな被害をもたらす可能性があるということで、対策を呼びかけています。
【スタジオ】
水田などで見られる“斑点米カメムシ類"について県病害虫防除所は、水田周辺の除草をすると、かえってカメムシが稲に集まって来てしまうため、稲の穂が出てきたら周辺の除草をしないように呼びかけています。