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記録的不漁の原因は 富山県水産研究所 ベニズワイ“稚ガニ”調査

2024年7月25日 19:15
記録的不漁の原因は 富山県水産研究所 ベニズワイ“稚ガニ”調査
2024年、富山湾で記録的な不漁となったベニズワイガニの生息状況を調べるため、富山県水産研究所が、カニの子ども・稚ガニの採集調査を行いました。調査は2024年は初めてで、元日の能登半島地震による海底地滑りの影響などについて詳しく調べます。

25日正午すぎ、県水産研究所の研究員らを乗せた漁業調査船「立山丸」が滑川漁港に帰港しました。

船から研究所に持ち込まれたのは。

県水産研究所 三箇真弘研究員
「こちらがベニズワイガニの稚ガニになります」

甲羅の大きさは、わずか2センチ。ふ化して3年から4年経ったものとみられる「稚ガニ」です。

県が毎年実施している稚ガニの採集調査。今回は7月22日から25日までの4日間、富山湾中央部の水深1100メートル前後の海域で行われました。

採集にはソリの付いた四角い枠に目の細かい網を取り付けた「桁網」を使います。海底に下ろして引きずり甲羅の幅1センチから12センチほどのベニズワイガニを採集しました。

元日に発生した能登半島地震後、ベニズワイガニは記録的な不漁に陥っています。県によりますと、2024年1月から5月までの漁獲量は平年のおよそ半分で、過去10年間で最も少なくなっています。漁獲ができる甲羅9センチ以上の大きさに成長するには9年以上かかるといわれていて、稚ガニが海底地すべりなどの影響を受けていた場合、資源の回復には時間がかかる可能性もあります。

県水産研究所 三箇真弘研究員
「小さな個体(稚ガニ)がどれくらいいるのかを調べることによって、今後の漁獲量がどうなっていくかという情報を提供できたら」

県水産研究所は今後、稚ガニの生息状況をさらに詳しく調べることにしています。
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