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「新しい受付が出来ない状況」旅館側困惑 北陸応援割 宿泊予約受け付け開始で

2024年3月8日 19:14
「新しい受付が出来ない状況」旅館側困惑 北陸応援割 宿泊予約受け付け開始で
宿泊代が最大半額となる北陸の旅に予約が殺到です。能登半島地震にともなう国の観光支援策「北陸応援割」の宿泊予約が8日、始まりましたが、県内では、わずか1時間ほどで受け付けが終了した宿泊施設も出ています。

「このお電話を持ちまして、割引を申請させていただきますので」

砺波市庄川町の老舗旅館三楽園です。北陸応援割の予約受け付けが始まった8日、従業員をいつもの3倍に増やして朝から電話対応にあたりました。

ほとんどは、7日までに予約していた客からの、北陸応援割に変更したいという連絡。

電話は鳴り止まず、ついに…
「予算が上限に達してしまいまして、新しい受付が出来ない状況でございます」

この旅館では、1時間あまりで配分された予算額に到達し、北陸応援割での宿泊予約は完売しました。旅館側は困惑しています。

三楽園 坂井彦就社長
「ちょっとびっくりです。あまりにも取れない方が多いものですから。すごい期待したのに取れないと言うことになっていますから、今の状況では」

能登半島地震の影響で落ち込んだ富山、石川、新潟、福井の4県の観光需要回復を目的とした「北陸応援割」。北陸新幹線の敦賀開業となる3月16日からの宿泊・旅行商品で適用され、その予約が、8日始まりました。

富山県民が富山県内を旅行する場合も対象となり、魅力は、補助金額の高さです。

例えば、宿泊施設に1泊する場合と、旅行会社が販売する交通費込みの旅行商品で1泊する場合、ひとり2万円を上限に代金の50%が割り引かれます。

しかし、早々に予算がなくなることも懸念されていて、その場合は終了となります。

一方、県内には石川県からの2次避難者を受け入れている宿泊施設もあって、県は北陸応援割を避難者の受け入れの妨げにならないよう運用していくとしています。

また、避難者を受け入れている各宿泊施設は「避難者と観光客、どちらもしっかりおもてなししたい」などとしています。

県ホテル・旅館生活衛生同業組合の理事長でもある坂井さんは、北陸の経済の活性化のためにも、今後、国に対し、予算の増額を求めたいと話します。

三楽園 坂井彦就社長
「旅館ホテルだけじゃなくて地域にお金が落ちますんで、すごく経済が活性化すると思うんですよ。そのためにももう少し予算を増額していただいてたくさん来ていただけるようにしたいなと言う思いです」

組合には、他の旅館からも「北陸応援割はすでに完売して今後の対応に困っている」という声が多く寄せられているということです。
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