引っ越すしか・・・被災住民は苦悩 高岡市
地震による家屋への被害は県内各地で日々明らかとなっています。中には自宅が倒壊する恐れがあるため引っ越しを余儀なくされた人もいて、苦悩を深めています。
永井聖志郎記者
「ここ、高岡市横田町の住宅地では至る所で地割れが起きています。こちら手前の住宅4軒ですが、市の調査では建物自体が倒壊する恐れがあると判定されました」
高岡市の市街地にある住宅団地です。
この地区では、地震発生後液状化現象などの被害が相次いで確認されました。
このうち、菅原さんの自宅は建物が大きく傾きました。
普段の生活していても、違和感を感じると言います。
菅原裕子さん
「うちのお父さん(夫)は(寝るときは)東側が頭の向きやったんやけど頭が下がる形やもんで気持ち悪くなって」
地盤の沈下があったとみられ、庭の地面には大きな亀裂が。
菅原さん
「家の下も。家の下も通って隣のうちも、もう一軒隣のうちもずーっと繋がってる。亀裂が。1月2日で50センチくらい下がっとったけど、(現在は)それより下がってるから1メートル近く端っこは下がってると思う」
菅原さんは、市の呼びかけに応じ、避難先として市営住宅に引っ越すことにしました。
菅原さん
「倒壊の恐れもあるから避難するようにって(言われた)。市営住宅に6か月の補助あるらしいのでとりあえずは6か月間そこで過ごしますけど」
一方、自宅の修復のめどは立っていないと話します。
菅原さん
「どうにもならんと思う、こんなひどくなったら。本当の気持ちは元通り直して戻って住みたいけども難しいんじゃないかな・・・基礎のほうやから。地面のほうやからね、ダメなのが」
市内では、「倒壊する恐れがあり立ち入りが危険な状態である」と判定された建物が173軒に及んでいます。被災した住民たちが先行きへの不安を募らせています。