クマ出没対策 山菜採りなど警戒を
去年、富山市内ではクマによる人身被害が相次ぎ、1人が亡くなりました。クマへの対策を話し合おうと市は24日、関係者と会議を開き、出没した時の対応策などについて確認しました。
会議には、市や県の担当者のほか、鳥獣被害対策実施隊の代表などが出席しました。
去年、富山市内でのクマの目撃情報は347件にのぼり、過去5年間では大量出没となった2019年に次いで多い数です。
目撃された場所の8割以上はクマが本来生息していない市街地や住宅街で、1人がクマに襲われ死亡、8人がけがをしました。
出席者は、クマの餌となる新芽の付き方が例年よりも1週間から半月ほど遅れていることや、冬眠前に捕獲したクマが餌不足でやせ細っていたことから、冬眠明けは食べ物を求めて行動する恐れがあると指摘しました。
富山市森林政策課 杉林広和副主幹
「春を迎えて山菜なども多くなる。山菜採りやレジャーに出かける際は、クマの出没情報がないかどうか確認してほしい」
市は、クマがすむ山林に入る際は、鈴やラジオなど音の出るものやクマ撃退用のスプレー、非常用のナタなどを持ち歩くこと、また、頭や顔面を守るヘルメットを着用することを呼びかけています。
過去40年ほどの間で4月から5月に発生したクマによる人身被害では、7割以上が山菜採りをしていた最中に起きています。大型連休を使って山林に近づく人は、十分注意してください。