冬の中央通りに大行列 様々な人に支えられ老舗菓子店復活 営業再開 富山市
2022年から休業していた富山市中心街の和菓子店が、16日営業を再開しました。無病息災を願う「ついたちまんじゅう」で知られるこの店の再開には、様々な支えがありました。清水記者がお伝えします。
清水万梨子記者
「店の前には、再オープンを待ちわびた多くのお客さんで行列ができています」
営業再開を迎えたのは富山市中央通りの竹林堂です。16日は開店前から行列ができました。
朝7時半から待っていたという人は。
「馴染みのあるおまんじゅうなんで、うれしいです。ここ通るけど、2年間近くお休みしていてちょっと寂しいなと思ってたので、きょうは楽しみにしてきました」
創業250年の竹林堂。看板商品の甘酒まんじゅうは、日枝神社の祭りの日である6月1日に食べると1年、無病息災で過ごせるとされる「ついたちまんじゅう」としても知られてきました。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大で冠婚葬祭の需要などが減少、さらに、まんじゅうの製造機の老朽化や職人不足が引き金となり、2022年4月に休業を余儀なくされました。
それから2年。関係者が味の再現で協力するなどして営業再開を決めました。
7代目 山崎佐和子さん
「ほんとにわたし涙出ますよこれ。ほんとに泣きそうだわ。うれしい涙ですよ。もう忘れ去られているかと思いましたよ」
午前10時。およそ250人が並ぶ中、いよいよ再オープンです。
「いらっしゃいませ」
「ありがとうございました」
客が買い求めたのは甘酒まんじゅうだけではありません。今回の営業再開には、石川県出身の世界的パティシエ辻口博啓さんも新商品の開発で協力しました。辻口さんが生み出したまんじゅうなどの新作も店頭に並んでいます。
「うちで食べます。ずっと並んでました」
「楽しみだったので、ひと通りいただきました、楽しみですね、6月1日また」
山崎ゆかり代表
「これだけたくさんのお客さんに並んでいただいて、私ももう感謝しかありません」
山崎佐和子さん
「長い歴史を今まで続けてきたんですから、これからも絶やすことのないようにやっていく覚悟を今改めてひしひしと感じております」
様々な後押しを受けて復活した老舗の味。今年6月1日の朝には再び行列ができそうです。