乗ってみたら…富山市婦中町で「自動運転バス」実証実験
富山市婦中町で「自動運転バス」の実証実験が行われています。郊外や中山間地域での交通手段の確保や運転手不足といった課題の解決へ、実用化に向けた取り組みが進んでいます。
見た目は普通のこちらのバス。新たな移動手段として期待されています。
山田佳奈記者「安全のためにドライバーは乗車していますが、ハンドルなどの操作はせずに自動で走行しています」
富山市が行う自動運転バスの実証実験です。車両には障害物などを検知するセンサーや、信号を認識するカメラなどおよそ30台が搭載されています。
事前に定められたルートを最高時速35キロで走り、駅や商業施設など6か所をおよそ1時間かけて1周します。
乗客
「すごく乗り心地がよくて快適なドライブです」
「(朝日地区は)コミュニティバスはあるが、なかなか便も少なくて。楽しみです。早く前向きにしてもらえれば」
郊外や中山間地域での交通手段の確保や運転手不足を解消しようと、市は昨年度から自動運転の実証実験を進めています。
現在の自動運転レベルは、運転手が乗車した状態で状況に応じて手動運転に切り替わる「レベル2相当」。
今年度は新たに、死角の多い交差点にカメラやセンサーなどを設置し、バスからは見えない道路側の情報も活用しながら自動走行を行っています。
市は将来的に、特定の条件下で運転を完全に自動化する「レベル4」の導入を目指します。
藤井富山市長
「富山市でもドライバー不足が問題になっている。しっかり実験を重ねて実証していきたい」
一方で、乗車した人の中からはこんな声も。
「乗り心地はいいと思うが、たまにブレーキが強いと思うときがある。まだ実用には年数がかかるのかな」
市は、急に障害物を検知するとブレーキが強くかかることから、予測検知の精度を高めて乗り心地などを改善していきたいとしています。
実証実験は9月27日まで行われます。