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五箇山の人間模様描く 地元青年団が映画自主制作 富山

2025年3月5日 19:35
五箇山の人間模様描く 地元青年団が映画自主制作 富山

こちらの映像は、南砺市五箇山地域の3つの青年団が合同で製作した映画です。団員たちが監督や脚本、さらに出演も担当しました。ふるさと五箇山の人間模様を描いた映画に込めた思いとは。

「・・ああ、はがやしい・・」

映画映画「HAGAYASHI」。

タイトルは、思い通りにならない時に使う富山弁からつけられました。

父親が村長で、村で100年以上続く民宿を営む男性。

そして村を出てアメリカで研究者として活動する幼なじみの女性の再会の物語です。

「俺さ、この村の村長の息子ってだけで、この村守らんなんと思って今まで頑張ってきたけど、村からどんどん人がおらんくなるし」

映画は、五箇山の上平、平、利賀の3つの青年団が合同で自主製作しました。

撮影は去年秋から10回ほど行われ、青年団の団員50人のうち35人が携わりました。

2作目の自主映画「青年団はここにいるぞと伝えたくて」

脚本と監督を担当したのは、上平の青年団長を務めた森井勇真さん34歳です。

森井勇真さん「ほんとに、僕らの日常を描いたらそのままでいいんじゃないかなっていう、そんな思いもありましたし。自分の、こうしたい地域というのと、実際の現実のギャップが、はがやしいっていうところだなって」

森井さんたちが映画を自主製作するのは2作目。

3つの青年団が共同製作したのは初めてです。

森井さん「五箇3村の青年団は、ここに今、いるんだぞっていう、ことも伝えたくて、こういう映画を作りたいと思いました」

地元に戻った男性が主演「五箇山を誇りに」

主演の小林圭介さんです。

生まれ育った上平を離れて仕事をしていましたが、5年前に家族で上平に戻りました。

自宅を拠点に、映画やゲーム、ドラマなどの映像作品のイメージをかき起こすコンセプトアーティストとして活動しています。

小林さん「五箇山という地域では、合掌造りが世界遺産に登録されていたりだとか、民謡もわりと有名で、そういうところは誇りに思えて。ここでしか得られない感覚とか、感性みたいなのが子どもたちには養えているのではないかと思って」

1月に開かれた完成記念の上映会には地元の人たちが訪れました。

青年団の若者たちの熱演にスクリーンをじっと見つめます。

「また次があればいいなーっていう、思わせるような、そんな内容でした、素敵でした」

「五箇山が好き。若者が核にならないと」

五箇山地域の人口は、今年1月末現在で1773人。

20年前と比べて4割余り減りました。

また、住民のほぼ2人に1人が65歳以上です。

「この村も俺の代で終わりかな・・。私もいつか、自分の夢がかなったら帰ってきたいと思う、好きな人だっているし」

進む人口減少と高齢化。

森井さんたち映画に関わった青年団員は、五箇山の将来を案じながらも、ふるさとの良さを感じ取ってもらうきっかけを作りたいと話します。

森井勇真さん「よく、アツいとか、なんでそこまでやっとるんやと言われるんですけど、今が好きなんですよ、この五箇山というか上平が好きで、それを、自分の子どもの世代にも、なんかこの楽しさを味わってもらいたいというか、そのためには、一般的にその核となるといわれる若者が、地域で頑張っていかんと」

五箇山の絆を支えに、若者たちの挑戦が続きます。

※映画「HAGAYASHI」は砺波地域のケーブルテレビで今月、放映されるということです。

最終更新日:2025年3月5日 19:35
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