漁獲回復に「数年単位」 地震による水産業影響調査の中間報告
富山県水産研究所は7日、能登半島地震による水産業への影響調査の中間結果を公表しました。富山湾のベニズワイガニやシロエビの漁獲回復には、数年単位の期間が必要とみられます。
魚津市沖水深800メートル付近の海底で、今年6月県水産研究所が撮影した映像では、通常はなだらかだという海底に、大きな段差がありました。能登半島地震で生じた海底地すべりの跡とみられます。
県水産研究所は今年2月から富山湾全域で、ベニズワイガニとシロエビや海底の堆積物を採集し、地震との関連を調べています。
中間報告によりますと、ベニズワイガニは今年2月の調査では、カニかご1つあたり5匹余りで、過去10年の平均のおよそ6分の1に減りました。
また、5月に行ったシロエビの幼生の分布密度調査では、過去の調査と比べて岩瀬沖ではわずか4パーセント、新湊沖では33パーセントに減少していました。
海底地すべりが起こった地点などでは、硫化物を含んだ古い地層が露出し、水中の酸素濃度が下がったこともわかっています。
県水産研究所は、ベニズワイガニやシロエビが生き埋めになったり、すむ場所を変えたりした可能性があるとみています。
漁獲ができる大きさになるまで、ベニズワイガニはふ化から9年以上、シロエビは幼生から2、3年かかることから、資源の回復には数年が必要とみられます。
県は漁業関係者に、別の漁場を探したり資源管理に努めたりするよう呼びかけています。
最終報告は今年度末の予定です。
魚津市沖水深800メートル付近の海底で、今年6月県水産研究所が撮影した映像では、通常はなだらかだという海底に、大きな段差がありました。能登半島地震で生じた海底地すべりの跡とみられます。
県水産研究所は今年2月から富山湾全域で、ベニズワイガニとシロエビや海底の堆積物を採集し、地震との関連を調べています。
中間報告によりますと、ベニズワイガニは今年2月の調査では、カニかご1つあたり5匹余りで、過去10年の平均のおよそ6分の1に減りました。
また、5月に行ったシロエビの幼生の分布密度調査では、過去の調査と比べて岩瀬沖ではわずか4パーセント、新湊沖では33パーセントに減少していました。
海底地すべりが起こった地点などでは、硫化物を含んだ古い地層が露出し、水中の酸素濃度が下がったこともわかっています。
県水産研究所は、ベニズワイガニやシロエビが生き埋めになったり、すむ場所を変えたりした可能性があるとみています。
漁獲ができる大きさになるまで、ベニズワイガニはふ化から9年以上、シロエビは幼生から2、3年かかることから、資源の回復には数年が必要とみられます。
県は漁業関係者に、別の漁場を探したり資源管理に努めたりするよう呼びかけています。
最終報告は今年度末の予定です。