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東北や能登などで活動 ボランティア団体代表「地域に合わせた支援を」

2024年3月11日 19:13
東北や能登などで活動 ボランティア団体代表「地域に合わせた支援を」
能登半島地震の復旧活動が続く中、東日本大震災から13年がたちました。各地の被災地で活動をしている富山市のボランティア団体の代表は、「地域ごとに合わせた支援が必要」と指摘します。

富山市のNGO「アジア子どもの夢」の、川渕映子代表です。東日本大震災や去年2月のトルコ・シリア地震など国内外の被災地に向かい、救援物資を届けたり、炊き出しを行ったりしてきました。

今回の能登半島地震では、元日以降、珠洲市内の避難所を10回ほど訪れたといいます。それぞれの被災地で、川渕さんが最初に思ったことは。

NGO「アジア子どもの夢」 川渕映子代表
「東北に入った時、そんなに壊れた家は目立たなかったのね。石巻あたりは避難所が満杯で、もう半端じゃない人だったもんだから『家でいいや』って言って家に避難した人がたくさんおられて。だけど能登の方は、軒数は東北ほどないけど、壊れた家がそのまま手つかずである」

地震から2か月以上が経った今も、珠洲市では、多くの人が避難所での生活を余儀なくされています。

東北では主に一般住宅や仮設住宅に住む人を支援してきた川渕さん。能登では、避難所での調理が難しい“家庭料理”を食べたいという人が多いことに気付きました。そこで炊き出しでは、ポテトサラダや酢の物などを用意するようにしています。

川渕映子代表
「(備蓄品や救援物資で)来るのが、ラーメンとかカレーとか団子とかそういうもので。今これは避難所だから、朝昼晩ずっとおられるのでこっちの方が考えてあげないと、自分たちで作れないから(メニューを)考えている。東北とは違う支援の仕方ですね」

東北の13年を見つめ続けてきた川渕さんが考える、能登の未来、そして、支援のあり方とは。

川渕映子代表
「町の液状化で下の水道管とか下水管が全部だめだから、それがきちっとしない限りはどこに仮設住宅を建てたらいいか。仮設住宅に入ったら、家をどこにもう1回再建したらいいのか。東北の場合はここに建てちゃだめですよっていうのがだんだん決まってきたんです。だから能登の場合も海のそばが全部寸断されたから、ここに住めるかどうかは協議していかなきゃいけない。ただ、今度仮設に入ったら買い物が大変になると思う。仮設に入ると孤独になっちゃうんですね。雨降ったら外も出れない。だけど集会所がなかなかできてないような感じなので、そのために私たちも、月に2回行くことでコーヒー出したり、フリーマーケットでいろんなもの(を売る)。それがちょっと楽しみになってもらえればいいかなと思ってます」


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