中心市街地とバランスをとった開発を…山口市の県農業試験場跡地利用 地元経済界が要望
山口市大内の県農業試験場の跡地利用について現在、県や山口市はその方法を検討していますが、地元の経済団体は27日、中心市街地の活性化とバランスをとった開発を行うよう山口市に要望しました。
山口市大内の県農業試験場は去年、防府市の農業大学校に移転・統合されました。
土地を所有する県や山口市は18.7ヘクタールの跡地の利用方法を検討していて、ことし3月に①集合住宅や子供の遊び場などを備えた「共生共創ゾーン」。②小売店舗やカフェを備えた「活力創造ゾーン」など4つのゾーンの導入を検討していることを公表しました。
その公表を受け今回、要望を行ったのは山口商工会議所と山口市商店街連合会です。
要望では跡地の活用自体に賛同する一方で、「消費活動の拠点が大内地域に移動し中心市街地のまちづくりに影響を及ぼす」との懸念を示しました。
(山口市商店街連合会 川口 雄一郎会長)
「商店街内の世代交代など若い人たちが前向きにまちづくりに取り組む姿が増えてきています。これは山口市の持続可能性の芽が少しずつ出てきたところだと考えています」
山口市中心商店街の空き店舗の割合は現在10%未満に抑えられていて、商業集積地としての魅力は向上しているとし、「消費活動の拠点である中心商店街とバランスのとれた開発が望ましい」と要望しました。
(山口商工会議所 河野 康志会頭)
「具体的にどういう計画、どういう企業がどういうものを誘致するかによって変わると思っておりますので。できればそういったことにつきましても商店街の方々との協議の場がどちらかでとっていただければ非常に安心感が出るかなと思っております」
県や山口市は最終的な基本計画をことし10月ごろに策定する方針です。