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相次ぐ軍人の事件受けて…米軍と岩国市などが日米共同パトロール

2023年12月11日 19:41
相次ぐ軍人の事件受けて…米軍と岩国市などが日米共同パトロール

基地の街・岩国ではアメリカ軍人の関与が疑われる事件が相次いでいます。

こうした事態を受けアメリカ軍と岩国市など日米共同のパトロールが急遽、行われました。

空母艦載機部隊の岩国移転に伴う安心・安全対策のひとつとして2009年から行われている日米共同のパトロール。

先週金曜日(8日)の夜、岩国市の福田市長やアメリカ軍岩国基地のラスノック司令官、地域の防犯パトロール隊などが岩国市内2つの繁華街・川下・麻里布地区を巡回しました。

岩国市では先月(11月)、アメリカ軍人が関与したとみられる事件が相次ぎました。

先月4日未明、海兵隊員の男が路上で当時76歳の女性を転倒させて右手で殴り、胸椎骨折などを負わせたとして逮捕・起訴された他…

先月18日未明には営業終了後の店舗にアメリカ軍人の男が裏口から侵入。

備品を壊したほか、物音を聞いて駆け付けた店の男性ともみ合いになり、男性が頭を縫うなどのけがを負いました。

さらに先月上旬、アメリカ軍人が市内に停めてあった車から持ち主の所持品を盗んだ疑いも持たれています。

この日米のパトロールは、来年2月ごろに予定されていましたが、相次ぐ事案の発生を受け、急遽、前倒しで実施されています。

わずか1か月で3件も軍人が関与したとみられる事件が相次いだことについて問われた、岩国基地のラスノック司令官は…。

(米軍岩国基地リチャード・ラスノック司令官)
「いかなる事件も日米間の、またコミュニティ内の摩擦を引き起こしてしまう。それは私たちの価値観に反すること。市民と自治体、基地とが近い関係を持ちながら対話を続けていくことにより、私たちがインド太平洋地域の平和と安定のための任務に就くことが可能となっている」

(福田市長)
「米軍関係者の事件・事故等が相次いで起こった。起こることは我々も望んでいない、市民の中に大きな不安も広がっていると思った。今回のパトロールも速やかに行いたいと私から申し上げたが、すぐ(米側に)対応してもらった」

アメリカ軍は独自のパトロールの実施や外出・飲酒規制の見直しを進めているとしています。