「満足な食事を与えなかったことに怒りや憎しみを…」女性を殺害し遺体を1年以上放置していたとされる男(55) 初公判で起訴内容認める~山口地裁~
内縁関係にあった女性を殺害したうえ、自宅内で1年以上死体を遺棄したとして、殺人や死体遺棄などの罪に問われている男の裁判が山口地裁で始まり、男は起訴内容を認めました。
起訴されているのは住所不定・無職の男(55)です。
起訴状などによりますと、男は2021年4月8日ころ、山口市内の自宅で同居し内縁関係にあった当時66歳の女性に対し、胸や首などを包丁で複数回突き刺して殺害。その後、布団で包んだ死体を毛布で覆うなどし、2022年7月2日までの間、自宅内で死体を遺棄したなどとされています。
2022年7月3日、男が警察に自首したことで発覚。遺体は自宅の板張りの部屋で発見され、仰向けの状態のまま白骨化していたということです。
今月10日、山口地裁で開かれた初公判で男は「間違いありません」と起訴内容を認めましました。
冒頭陳述で検察側は、「男が働かないことを理由に、女性が満足な食事を与えなかったことに対して怒りや憎しみを募らせた」と動機を指摘。そのうえで、「女性が寝ていたところを胸に包丁を突き刺し、女性が起きて逃げ出した後も再度首の後ろなどを複数回突き刺した」などと犯行状況について述べました。
一方弁護側は男の精神障害の影響などから無罪を主張しました。
裁判は今月11日に結審し、16日に判決が言い渡される予定です。