「地方レベルの交流だけ保ち、言動を慎むべき」中国総領事が台湾めぐり山口県知事に注文つける
中国の駐福岡総領事が、山口県の村岡知事を表敬訪問しました。会談は和やかに進んだ一方、県が連携強化を進める台湾をめぐり、総領事が厳しく注文をつける場面もありました。
山口県庁を訪れたのは、2024年3月の着任後、山口県を初めて公式訪問した中国の楊慶東 福岡総領事です。
県が友好協定を結ぶ中国・山東省などが話題となった一方、総領事が「両国の関係を発展させるためには政治的基礎を守らなければならない」と切り出しました。
楊慶東 福岡総領事
「台湾と、民間的地方レベルの交流だけを保って、これからも台湾の問題については言動を慎むべきだと思います。」
村岡知事は2月に台湾を訪問した際、台湾のトップ・頼清徳総統と会談し、半導体関連企業の県内誘致を含めた産業面の交流促進などを呼びかけています。山口県には、東京の駐日中国大使館から、台湾について慎重な対応を求める趣旨の手紙も届いていて、中国の一連の動きは知事と台湾総統の会談を念頭に置いたものとみられます。
総領事の発言に対し、村岡知事は。
村岡知事
「我々としては日本政府が結んでいる文書の範囲内で、地域間での交流、そして経済・観光や物産などの実務的な交流をこれまでも行ってきているところ。その範囲内で今後も守ってやっていきたい。」
2人は経済面での交流促進などを確認し、最後は笑顔でお互いの特産品を贈りあっていました。