山口の秋の味覚に異変「厚保くり」が記録的な不作
山口の秋の味覚に異変が起こっています。
美祢市の特産品「厚保くり」がことしは記録的な不作となり、今年度は直売所での販売が取り止めとなるなどの影響がでています。
「厚保くり」は大玉で強い甘みが特徴の美祢市の秋の特産品です。
こちらは西厚保にある厚保ぐりの直売所。
例年は多くの客で賑わう場所ですがことしは販売中止の貼り紙が貼られ閉められています。
横にある選果場にも本来は多くの栗が農家から持ち込まれますが・・
「これで10キロちょっとあるかな・・普段だとコンテナ8個並べられて・・・2段になるときもある」
例年は9月から10月末までの間に30トンから50トンのクリが収穫されるといいますが・・・
(JA美祢統括本部 河村佳克さん)
「大不作ですね。まだ1トンにもいっていない」
(厚保くり生産者)
「早生(早くできるもの)が殆どない。(例年の収穫は)30キロから50キロくらいことしは10キロくらい・・」
ことしの6月末からの記録的な大雨で市内の一部の栗園ではゴミが散乱したり斜面が崩れるなどしましたが当時大きな被害は確認されていませんでした。
(JA美祢統括本部 稲田 政信さん)
「秋にならないと分からない。今のところ栗の木は生理落花をしている最中だと思います。どのぐらいで止まるかはもうちょっと先にならないと分かりません」
JAによるとその後、落花が止まらなかったり受粉が進まなかったなどの影響で栗の木にイガが実らないことが多かったということです。
原因として大雨やその後の猛暑などの天候不良が栗の木に影響を与えたのではないかと考えられています。
(JA美祢統括本部 河村佳克さん)
「こんなに出荷量が初めてなので今後の対応が正直見通しがつかない状況。「あると思ってきたけど」と言われて帰られるお客さんもいるので心苦しく思います」