吉岡里帆さん「演劇が、街が一歩前進する証に」 能登演劇堂で「まつとおね」 震災後初の舞台幕開け
舞台初日を翌日に控えた4日、能登演劇堂で行われた最終リハーサル。
おね:「わが夫、秀吉が無事に生きて戻ってきますように」
まつ:「何を?」
おね:「秀吉が申しておった。まつは菩薩じゃと。拝みたいならまつを拝めと」
まつ:「そんな菩薩などと…」
おね:「いいや、信長様も申されていた。まつのその黒い瞳にじっと見つめられると、嘘は言えぬ…」
吉岡 里帆 さん:
「やっぱり能登演劇堂でやる意味というところと、この場所でやる意味というところをすごく大事に。稽古もそうですし、我々の思いとしても持ってきたので、ぜひ皆さん、お楽しみになっていただきたいなと思っております」
蓮佛 美沙子さん:
「何よりもまずはこの公演が皆さんにとって、何か少しでも明日の活力になるようなものとして、届けられるように頑張りたいと思っています」
そして、公演が始まった5日。
会場では2人の熱のこもった演技に多くの人が魅了されていました。
観客は:
「最高でした。言葉一つ一つが心に響きました」
「2人芝居だったけど後ろにいろんな人が見えるような、いい芝居だったなと」
その2人、終演後の舞台挨拶では…
吉岡 里帆 さん:
「本当に大変な毎日だと思うんですけども、こうやって演劇をすること、エンターテインメントがこの街にやってくるってことが、やはり街が一歩前進するという証だと信じています」
蓮佛 美沙子さん:
「皆さんにとっての何か温かいものが残る時間になれたらと心から祈っていますし、そうなるように頑張ろうと思っています。ありがとうございます」
舞台「まつとおね」は5日から23日まで合わせて20回上演されます。