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自宅に赤色の紙「危険」…輪島で応急危険度判定 能登半島地震11日目まとめ

2024年1月11日 21:17
自宅に赤色の紙「危険」…輪島で応急危険度判定 能登半島地震11日目まとめ
能登半島地震の発生から11日目を迎えました。
被災地では、救出活動とともに被災者の生活再建に向けた取り組みも始まっています。

輪島朝市の火災現場では、がれきをスコップで掘るなどして、11日も大規模な捜索が行われました。

11日午後2時の時点で亡くなった方は213人。
安否の分からない人は37人にのぼっていて、このうち輪島市は33人と9割を占めています。

その輪島市内では被災した建物の安全性を確認する「応急危険度判定」が始まっています。
赤色は「危険」とし、倒壊などによる2次被害を防ぐのが目的です。

ピアノ教室を営んでいた住民の自宅にも赤色の貼り紙が。

女性「もう家とか、もう全部諦めました」「飼ってたペットが逃げてしまって、そのペットを探して」

(ペットを見つけ・・・)
女性「キャリー!」

(輪島中学校・午前9時頃)
一方、能登地区の多くの学校ではグラウンドがひび割れるなどの被害が出ています。
避難所としても使用され、学校再開の見通しが立たない中、輪島市は、中学生を集団避難させる考えを示しました。

市によりますと対象は市内3校に通う中学生およそ400人で、保護者の同意が得られた場合にのみ市外に避難させるとしています。

避難先は、白山市の白山ろく少年自然の家などが候補に挙がっています。

会見「市外に一時避難をさせて、その生活に耐えうる年齢層を考えると、小学生はいくらなんでも親元を離れて1、2か月は酷だろうと」

(県西部緑地公園・午後1時過ぎ)

NNN取材団・半田尚輝記者
「避難者を乗せたヘリが金沢市に到着し、自衛隊員の案内のもと続々とバスに乗り込んでいきます」

11日に到着したのは輪島からのおよそ30人。

(いしかわ総合スポーツセンター・午後2時過ぎ)

県によりますとその行き先となる1.5次避難所のいしかわ総合スポーツセンターには。11日時点で161人が避難しているということです。

避難者「すごい寒いので、向こうの方が苦しいと思います」

(県庁・午前9時過ぎ感染症対策組織の発足式)

また、珠洲市などの避難所で8人の災害関連死が確認されるなか、県は厚労省の担当者などで作る感染症の対策組織を発足させました。

馳知事「避難所における感染症対策、災害関連死にも直結いたしますので、緊急的に対応が必要だと思っています」

県によりますと県内の避難所では、10日までに新型コロナとインフルエンザの感染者が少なくとも99人確認されているということです。

一方、政府は被災自治体の財政負担を軽減するため、能登半島地震を「激甚災害」に指定しました。
これにより、被災自治体の道路などの復旧事業に対する国の補助金が引き上がり財政負担が軽減します。

さらに、政府は被災者支援のため「特定非常災害」にも指定しました。
これにより、運転免許証や飲食店の営業許可などの有効期限が延長される特例措置が適用されます。

依然、厳しい生活を強いられる被災地。

少しずつ生活再建に向けた取り組みが始まっています。