大規模火災の輪島朝市通り 焼け跡の公費解体に着手「次の一歩」へ響く重機の音
止まっていた時間が動き出しました。
元日の地震により大規模な火災が発生した輪島市の朝市通り周辺で建物の公費解体が始まりました。
焼失面積、およそ4万9000平方メートル。
地震から5か月が過ぎてもいまだ焼け落ちた建物の残骸が横たわる輪島市の朝市通り周辺。
公費解体をめぐっては所有者全員の同意が必要とされていましたが今回、法務局の職権で、建物としての機能が失われたとする「滅失登記」の手続きが264棟で完了。
所有者から申請があった100棟について、解体作業が始まりました。
この場所で、漆器店を営んでいた男性は。
鮓井博行さん :
「いつまでも悲しんでばっかやおられんしね、早く次の一歩を踏み出したいし」
「この公費解体が進んでこれは決してマイナスじゃないんでプラスの方向なんでそれに対してはよかったなと思います。素直にね」
また、各地に出向く出張輪島朝市に店を出しながら金沢市内で避難生活を送っている女性は。
二木洋子 さん:
「いつ行っても輪島の町なんも変わった感じがしないから一日でも早くね」
輪島市の坂口市長は。
「ようやくという感じですね。なぜ公費解体が進まないのかといったことが市民の方からいろんなところからそういったご意見をいただいておりましたので」
「これをきっかけに公費解体も一気に進めていきたいと皆さんの力を借りながらやっていきたいと思ってます」
市によりますと「滅失登記」は完了したものの今回、解体の申請が出ていない残り160棟あまりについては所有者に申請を呼び掛けるとしています。
また、輪島市全体では4日時点で公費解体が完了したのは申し込みがあった5152件のうち121件で3日の震度5強の地震を受け緊急解体を進めるなど対応を急ぐとしています。