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相次ぐ不祥事受け鹿児島県警が“再発防止対策” 警部補以下も本部長に直接提言など

2024年8月2日 19:05
相次ぐ不祥事受け鹿児島県警が“再発防止対策” 警部補以下も本部長に直接提言など

 元幹部や現職警察官らによる不祥事が相次いでいることを受け、県警本部は2日、再発防止対策を発表しました。改革推進委員会などを新設し、警部補以下でも本部長に直接、提案ができるようにし、様々な意見を組織の運営に反映できるようにするとしています。

 午後4時から開かれた県警の会見。一連の不祥事について、野川明輝本部長が改めて謝罪しました。

(県警本部 野川明輝本部長)
「県民の皆様に多大な不安を与えてしまったことに関して県警察の責任者として深くおわび申し上げる」

 県警では2024年4月以降、捜査情報の漏えいや盗撮など元幹部や現職警察官らによる不祥事が相次いでいて、これまでに4人が逮捕・起訴され、このうち1人は有罪判決を受けました。

 6月末には警察庁の首席監察官らが県警本部に特別監察に入る異例の事態となる中、2日の会見で再発防止対策が発表されました。高い職務倫理を養うこと、個人情報保護に対する意識を高めることなど4つの柱から構成され、外部から講師を招いたワークショップも開催していくということです。

 これらの再発防止対策を実行するために「改革推進委員会」と「改革推進研究会」を新設。警部補以下が本部長に直接、組織上の問題などを提言できる仕組みが設けられる方針だということです。

(県警本部 野川明輝本部長)
「多くの県民の皆様から県警察は変わったと思っていただけるように全力で取り組んでいきたい」

 一方、県警の一連の不祥事を巡り、7月開かれた県議会の総務警察委員会で霧島警察署の警察官(50代)がクリーニング店の女性につきまとうなどストーカー行為をしていたことが明らかになりました。2日の会見では当時、署長だった南茂昭生活安全部長が自身の捜査指揮に誤りがあったとことを認め謝罪しました。

(県警本部 南茂昭生活安全部長)
「私が霧島警察署長在任中の事案であり、職員の軽率な行動と事案処理にあたり、被害者の心情に寄り添った対応をとれなかったことで被害者に対し怖い思い、不快な思いや警察不信を招いたことを当時の現場責任者として謝罪したい。誠に申し訳ございませんでした」

 県警の相次ぐ不祥事をめぐり、県議会は8月6日、再度、委員会を開き、再発防止対策の内容について説明を求める方針です。