【光を操る演出家】照明一筋30数年!日本を代表する建物や空間を照らした演出家が光に託す思いは
■鹿児島の冬の風物詩として定着した「天文館ミリオネーション」
■天文館ミリオネーション 演出を手掛けるのは⁉
(石川 智一さん)
「照明一筋で、職種は照明のみで内容は多少変化はあるが基本的には光にずっと携わって30数年」
■鎌倉の大仏や新宿御苑も照らす演出家 光の魅力とは…
美術大学で造形学を学んでいた石川さん。本に載っていた照明の器具を見て光と造形の組み合わせに興味を抱いたと言います。
(石川 智一さん)
「光によっていろいろな表情が変わるので、光一つによってすごく素敵な空間に変わることもできるというようなことを何か魅力的なものだなと漠然と」
今年10周年を迎えた、天文館ミリオネーションには1年目から携わっています。
■光の演出家は昼にもひと工夫
(石川 智一さん)
「この周りはすごく鹿児島の中でも、一番の繁華街の場所なので、割と明るく賑やかだったりする。ここならではの特徴が出せるようにというようなことは考えている」
イルミネーションにはこんな工夫も。
(石川 智一さん)
「昼間、お日様が当たれば、キラキラとしながら自然光で光るというものをこの中で展開して、昼と夜の顔を両方考えてデザインをしている」
昼間でも綺麗なイルミネーションにする為、太陽の光で光るオーナメントを吊るしました。演出やデザインへの惜しみない工夫や努力は全て見に来てくれる人たちに喜んでもらいたいから。
(石川 智一さん)
「みんなで作り上げたものが点灯した瞬間に、集まってくださったお客様がワーってきれ
いとか言ってもらえたら良かったなとそんな風になればいいなと」
■鹿児島工業高校の生徒たちも設置作業に!
設置作業する高校生の想いは
(鹿児島工業高校生徒)
「初めて知ることが多くて、新鮮で楽しいなと思う。みんな楽しんで見てくださったら嬉しいなと思う」
(鹿児島工業高校生徒)
「自分たちで作っていったものが点くと考えてやっていると、とても楽しく作業することができる。点灯式まで、まだあと少し時間があるがワクワクした気持ちで待ちながら楽しんでいけたらと思っている」
■いよいよ点灯式当日 石川さんは・・・
多くの人の思いに光が灯る、セレモニー当日。石川さんは少し緊張した面持ちで点灯の時間を待っていました。
(石川 智一さん)
「毎年点灯式前というのは緊張する。みんなの思いでこういう空間ができてそういう思いがあるからこそみんなに楽しんでもらえる、そんなイベントになったらいいなと思っている」
そして、いよいよ点灯の時が…天文館公園を、たくさんの光が包み込みます。
(石川 智一さん)
「ほっとしました。いつもなんだかんだ言っても緊張しますね。点くのは当たり前とは言いながらも点灯しなかったらどうしようかとか。今年もようやくスタートできたので良かった」
テーマは”シャン・ド・フルール天文館” 意味するものは?
今年のテーマは去年、一昨年に引き続き”シャン・ド・フルール天文館” フランス語でお花畑を意味します。
(石川 智一さん)
「花畑にした理由もコロナがあって、なんとなく気持ち的にも明るい気持ちになってほしいなという思いがあったのでお花畑というテーマにして」
多くの人の思いが込められた光の花が見る人を魅了します。
■石川さんの想いは観客に届くか⁉
(観覧客)
「外から見ることはあったが、中に入るのは初めてだったので外から見るよりきれいだなと思う。青春だなぁと、冬を感じます」
(子供)
「楽しかった」
(留学生)
「とてもきれい。とても幸せな気持ちになるし寒いけど心が温まってみんながこの季節を楽しんでいるのが素敵」
(観覧客)
「電気工事って世の中全部電気がないと回らないというのを根幹から支えてくれる、普段は目立たない仕事だけどこういう時に感動を与えてくれるのがすごいな、ありがとうございますと思う」
■石川さんがイルミネーションで伝えたいこと
石川さんたちが光に込めた思いはしっかりと届いたようです。光を演出し、空間、そして多くの人の心を照らし続けてきた石川さん。この先に見据えるものは…
(石川 智一さん)
「照明は暗い所を明るくするものなので、人の気持ちに寄り添って、いろいろ人の気持ちの感情ですね。感動できるとかエンターテインメントであればワクワクできるとかそんな空間づくりをどんどんできたらいいなと思う」
冬の訪れを知らせる光の芸術、”イルミネーション”光一つ一つに込められた人の思いが今年の冬も、鹿児島の街を照らします。
2024年12月3日 KYT news.everyかごしま にて放送