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伊佐市の特別支援学校2029年春開校へ 長距離通学の困難訴え続けた保護者は

2024年11月8日 19:57
伊佐市の特別支援学校2029年春開校へ 長距離通学の困難訴え続けた保護者は
 伊佐市の旧大口南中学校に新設される特別支援学校が2029年4月に開校することがわかりました。長年、1時間以上の長距離通学を強いられてきた児童の保護者からは歓迎する声が聞かれました。

 県の特別支援教育課によると新たな特別支援学校は伊佐市の旧大口南中学校に2029年4月の開校を目指しているということです。伊佐市、湧水町、さつま町、薩摩川内市祁答院、霧島市横川に住む知的障害児や肢体が不自由な児童、生徒が対象で、小学部から高等部まで90人程度を想定しています。

 伊佐・湧水地区には特別支援学校がなく長距離通学が問題となる中、塩田知事は先日の県議会で新たな特別支援学校の設置を表明しました。今年度中に基本設計に取り掛かり2027年度に着工、2029年4月に開校する予定です。ただし、現在の校舎を改築するか新たな建物をつくるかなどは今後、検討するということです。

 伊佐市から往復1時間半かけて出水特別支援学校に我が子を通わせる保護者は。

(中学部3年の保護者)
「うれしいなって気持ちでいっぱい。ちょうどうちの子は卒業するのが5年後なので間に合わないけど、学校といろんな伊佐の事業所の連携が進んで(卒業後)働く場所が増えることを期待している」

 保護者たちは10年近く前から学校の設置に向け署名活動などを続けてきました。代表の大谷さんは小中高12年間、我が子を長距離通学させてきました。

(伊佐市に新しい特別支援学校を作る会大谷暁子代表)
「毎年必ず大雨で通行止めになったり雪で凍結したり、体調不良があると迎えに行くのもすごく大変だったので地域にできるのでそこが解消されるのはうれしい」

 ようやく見えてきた特別支援学校の具体的な計画。大谷さんは「地域の子どもたちとの交流が増えることも期待している」と話していました。
最終更新日:2024年11月8日 19:57