今や全国各地に置かれているストリートピアノ。その始まりとなったのが、鹿児島市の商店街に置かれたこちらのピアノなんです。東日本大震災の直前に設置され毎年被災地の復興を祈る演奏も行われてきましたが、まもなく引退し、2代目のピアノと入れ替わることになりました。

（山下香織キャスター）
「素敵な響きですね。日本で初めて設置されたというストリートピアノですが、ついに引退することになりました」

　鹿児島中央駅近くの一番街商店街に置かれたカラフルなアップライトピアノ。2011年2月、九州新幹線の全線開業を前に設置された、日本で初めてのストリートピアノです。

（ストリートピアノジャパン　坂上益啓さん）
「イベントでストリートオルガンというのをやったら評判が良くて。各ご家庭で使わなくなったピアノがあるということでそれを活用して商店街に設置して商店街の賑わい作りに活用できないかなと」

　時にはオペラのミニコンサート。インターネットに演奏動画を投稿する人気ユーチューバーの演奏も。ピアノが置かれたのが東日本大震災の直前だったこともあり、毎年3月11日には被災地の復興を祈る演奏も行われてきました。

（通行人）
「テレビで拝見したことはある。メロディが流れて来たらとてもいいですよね」
「弾く人がいたらみんな耳傾けるんじゃないかな」

（ストリートピアノジャパン　坂上益啓さん）
「いろんな方がピアノを弾かれ毎日のように見える方もいる。ピアノの音色が商店街に響き渡って癒しと言いますかね」

　定期的にメンテナンスしていましたが、吹き込む雨や灰にさらされ劣化が進んだことから、設置から丸14年が経った今月、役目を終えることになりました。2代目となるピアノは…

（山下香織キャスター）
「もう素敵にペイントされているんですね」
（ストリートピアノジャパン　坂上益啓さん）
「1代目と同じ時期にペイントしていただいて使わないで保管してありました」

実は1代目と同じタイミングで別の人から寄贈され、ずっと保管されていたんです。

（ストリートピアノジャパン　坂上益啓さん）
「1代目同様いろんな方々に利用して親しんでいただいて、ピアノの音色が商店街で皆さんの心を癒してくれるようなそんなピアノになってほしい」

　現在のピアノを弾けるのは8日まで。今月11日に行われる被災地復興を願う「祈りのハーモニー」では2台目のピアノがその音色を響かせます。