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【控訴審・原告側の訴え退けられる】 「安全保障関連法」は憲法違反などとして国を相手取り損害賠償求めた裁判 全国初の憲法判断「明白に憲法に違反するとは言えない」(仙台高裁)

2023年12月5日 20:10
 【控訴審・原告側の訴え退けられる】 「安全保障関連法」は憲法違反などとして国を相手取り損害賠償求めた裁判 全国初の憲法判断「明白に憲法に違反するとは言えない」(仙台高裁)

「安全保障関連法」は憲法に違反するなどとして、福島県の住民などが国を相手取り損害賠償を求めた裁判の控訴審で、仙台高裁は原告側の訴えを退け「明白に憲法に違反するとは言えない」と全国で初めての憲法判断を行った。

この裁判は、「集団的自衛権」の限定的な行使を可能とする「安全保障関連法」は憲法違反で、「平和的生存権」を侵害されたなどとして、福島県の住民などが国を相手取り1人1万円の損害賠償を求めているもの。

1審では「具体的な利益侵害や危険性は発生していない」などとして、訴えを退ける判決が出され、原告側が控訴していた。

5日の判決で、仙台高裁の小林久起裁判長は「武力行使は自衛目的の最終手段と政府が説明していて、『憲法9条』に明白に違反するとは言えない」などとして控訴を棄却した。

全国では、これまで22の地裁や支部で「安全保障関連法」をめぐる裁判が行われてきたが、今回初めて憲法判断が行われた形になる。