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【東日本大震災】南三陸町で朗読劇と語り部活動「あの日その前その後」

2024年2月27日 7:00
【東日本大震災】南三陸町で朗読劇と語り部活動「あの日その前その後」

「あの日、その日常が一変したこと。そこから新たな日常を作り出してきたこと。ここに暮らすみなさんの姿から大切なものは全部ここにあるということを知りました。」

24日、南三陸町で朗読劇「あの日その前その後」を上演したのは東京を拠点に活動する劇団。
劇団員「10メートルくらい先に波が来ていた。ダメじゃんほら逃げないと。私が先頭に立って志津川高校の手前の高台に逃げた。ここにいるから大丈夫だ巻き込まれるわけがない」

劇は住民の証言をもとに構成

劇は南三陸の住民15人から聞き取った震災1週間の証言もとに構成されている。
劇団員の被災当時の住民になりきった感情表現におよそ40人の観客も引き込まれていた。

劇団員「忘れてはならない忘れてはいけない忘れられない」

訪れた人
「共感できました。演劇してもらった通りの状況と言いますかね」
「団員の方が一つ一つの言葉を大切にして語っているのが印象的でとても心に響きました」

今回の公演は能登半島地震のチャリティーも兼ねていて集まった募金のほか入場料収入の一部が石川県の保育関係団体に届けられる。

震災の語り部3人が伝承活動報告

そして南三陸町では25日「全国被災地語り部シンポジウム」が開かれた。

「あの震災から私たちは何を学び何を伝えるのか」をテーマにしたパネルディスカッションでは震災の語り部ら3人が伝承活動を報告。
「大川伝承の会」代表の佐藤敏郎さんは「災害を自分事として語り継ぐことが重要だ」と訴えた。

福島県から参加
「それぞれの地域の立場で伝承されている方々の話を聞けてこれから自分が何をしていけば良いのか考えさせられました」

また、南三陸町や石巻市の震災遺構などを巡る語り部バスツアーも行われた。