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【来年は辰年】「天に昇る龍のように観光の方も上向きに」震災後、気仙沼に現れた龍の形に似た復興のシンボル 工芸品「堤人形」作りも最盛期に 宮城

2023年12月20日 19:03
【来年は辰年】「天に昇る龍のように観光の方も上向きに」震災後、気仙沼に現れた龍の形に似た復興のシンボル 工芸品「堤人形」作りも最盛期に 宮城

年の瀬を前に、仙台の伝統工芸品「堤人形」の工房では、来年の干支「辰」の置物作りが最盛期を迎えている。また、気仙沼市では龍の形に似たあるものが注目を集めている。

「堤人形」は宮城県指定の伝統工芸品で、江戸時代から300年以上一つ一つ手作りで代々受け継がれてきた。仙台市青葉区堤町の工房では、堤人形の職人・芳賀強さん(83)が来年の干支「辰」の置物の制作を進めていて、4つのサイズの人形を100種類以上の筆を使い分けて丁寧に仕上げていた。

<堤人形製造所・芳賀強さん>
「昇り龍なので少しでも良くなるように世の中でもお客様の心も少しでも良くなるようにと思って作ってます。」

一方、こちらは潮吹岩で知られる宮城県気仙沼市の景勝地・岩井崎。

<気仙沼市・佐藤美千夫さん>
「すごく龍の雄大さが…朝日によっては目をぱっと開いて太平洋を望んでいる感じなのね」

気仙沼市の佐藤美千夫さんが案内してくれたのは一本の松。その形をよく見ると龍の形をしているのが分かる。

<気仙沼市・佐藤美千夫さん>
「孫が“じいちゃん岩井崎で松が折れたところから龍が見えたよ”というから“なに!”って」

これは震災前の写真。岩井崎の先端部には数本の松があった。

大部分は震災の津波で流されたが、残った部分がまるで龍が昇る姿に。

佐藤さんが孫と一緒にこの松を見つけたのは東日本大震災の翌年の2012年辰年の正月。その後、龍の松として知られるようになり、復興のシンボルとして親しまれてきた。

現在は朽ちないように保存処理がされていて高さは2.5メートル。岩井崎には初日の出を拝みに毎年3000人以上が訪れているが、来年は辰年とあって、地元の観光協会でもさらなる賑わいに期待している。

<気仙沼市観光協会 階上支部・石森千春さん>
「天に昇る龍のように観光の方も上向きにというか昇るように大変賑わってほしいと思っております」

また岩井崎近くの琴平神社でも龍の神様が祭られていて、初日の出と共にお参りすればさらにご利益があるかもしれない。