「幼い頃に家族と訪れた」ライフセーバー目指す19歳 仙台市唯一の海水浴場14年ぶりの海開きへ
6月16日、深沼海水浴場で行われたのは日本ライフセービング協会の「認定ライフセーバー」を目指す講習会。
参加したのは普段からサーフィンを楽しんでいる10代から50代までの11人。
講師
「テトラ2つぶんのエリアで講習会しますが、気をつけなきゃいけない。ハザード的なもの、どんなことか考えられる?」
受講者
「足をつらないように」「テトラにぶつからないように」
講習会では海の知識やライフセーバーとしての心構え救助や応急手当の技術など4日間をかけて習得する。
受講条件は
・50メートルを40秒以内で泳げること
・水中をもぐって20メートル進めること
・立泳ぎを5分以上出来ることなどとなっていて、この日は消波ブロックの近くで沖へ向かって流れる離岸流が発生しやすいポイントなどを確認した。
深沼海水浴場は仙台市唯一の海水浴場。
震災前2010年には多い日で1日6700人が訪れ夏の思い出を作った。
そして今年、海水浴場の運営を行う団体が見つかったことから震災から14年ぶりにシーズンを通しての開設が決まった。
一方、運営に欠かせないのが遊泳客の安全を守るライフセーバー。
講習会では「大津波警報」が出た時の対応。
さらに毒を持つクラゲについても学んだ
講師
「つまんで移動しようと思った時は足が長くて自分が刺されるという場合がありますのでカツオノエボシを見たら近づかないことが大切です」
カツオノエボシ。
取材したこの日、その姿を深沼海水浴場で見つけた。
透き通った体をしていてきれいに見えるが、その触手に刺されると電気ショックを受けたような痛みがあり別名・電気クラゲとも呼ばれている。
知識と技能を身に着けることが求められるライフセーバー。
今回の参加者の一人が仙台市の成瀬まあれさん19歳。
成瀬まあれさん
「実際このレスキューボード初めて使ったんですけどバランスとるの難しくて1人でもバランスとるの難しいのに人を助けてレスキューするとなるとすごい大変なことなんだなと」
成瀬さんは普段プロサーファーを目指して活動している。
深沼は成瀬さんにとっても幼い頃に家族と訪れた思い出の場所で今回、知り合いからの勧めもあってライフセーバーの仕事を経験したいと思ったそう。
この日学んだのは救助の技術だけではなく危険な遊泳をしている人を監視や指導するなど事故を未然に防止する重要性。
初日の講習会は夕方まで続いた。
講評
「まだ完成度としては低いです。今検定したら合格はできないです」
深沼海水浴場の海開きは来月15日の予定。
参加者たちは残り3日の講習に全力で取り組み認定ライフセーバーの資格取得を目指す。
成瀬まあれさん
「ちゃんと練習して溺者を救助できるように頑張りたいと 思います。成長して戻って来れて嬉しい気持ちもあってこれから頑張っていきたいです」
仙台市では来月15日から1か月間、1度に800人までの入場規制をかけながら開設する予定だ。