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旧統一教会、解散命令…元信者が語る「脱会してとんでもない団体だと認識した」

2025年3月27日 10:30
旧統一教会、解散命令…元信者が語る「脱会してとんでもない団体だと認識した」

今週、解散命令の判断が下された世界平和統一家庭連合=旧統一教会について、献金など1000万円の被害を受けた仙台の元信者は、解散命令は遅かったとしたうえで被害者救済など課題は山積していると訴えている。

旧統一教会に解散を命じる決定

元信者・Aさん(仙台市)
「感無量ですね、やっぱり」

仙台市に住む旧統一教会の元信者Aさん。
解散命令が下されたことについて待ち望んでいたとしながらも判断は遅かったと振り返った。

元信者・Aさん(仙台市)
「脱会してとんでもない団体だと認識したので、なんとかこの団体を無くさないといけないと活動してきた。これほどまでに時間がかかるとは思ってなかった。この間に被害も増えて…」

旧統一教会をめぐっては、信者に高額な献金をさせ損害や精神的な苦痛を与えてきたなどとして、文科省がおととし10月、解散命令を東京地裁に請求。

東京地裁はおととい「献金の勧誘行為の方法は総じて悪質で深刻な影響を受けた者が相当数いる」と指摘。

解散の要件として「著しい公共の福祉を害すると明らかに認められる」として旧統一教会に対して解散を命じる決定を下した。

何十万円もする家系図や印鑑…総額約1000万円の被害

元信者のAさんは、母ががんで亡くなった後、教団から宗教だとは一切知らされないまま「財をつぎ込めば救われる」などと唆され、何十万円もする家系図や印鑑、高麗人参茶などを次々と購入させられた。

貯金が尽きると金融機関などから借金をして献金するよう要求され、総額約1000万円の被害を受けた。

元信者・Aさん(仙台市)
「お金というものが罪の一つ、神様のもとに返しなさいということで献金や物品を購入して神様に捧げると教え込まれていた」

旧統一教会は、解散で宗教法人格を失い法人税や固定資産税などは課税対象になっても、任意団体としての活動ができるため、Aさんは被害が続くことを懸念している。

元信者・Aさん(仙台市)
「深みにはまる人とこれをきっかけに辞める人も両方でてくる。活動はやめないでしょう、続く。新たな何か(教団)を作って信者をからお金を集めて。相変わらず同じようなことになるかもしれない」

Aさんは、解散は、課題解決への第一歩にすぎないとして、被害者や2世の被害救済の措置を求めている。

元信者・Aさん(仙台市)
「あまりに問題が沢山ありすぎてこの問題をもう一回国が考えてくれるとしたら救済措置を突っ込んでほしい。関心を持ってみてほしい」

旧統一教会側は、解散命令について「誠に遺憾」として東京高裁への即時抗告を検討する意向を示している。

最終更新日:2025年3月31日 1:42
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