【水不足が懸念】県内のダムの一部で貯水率がおよそ3割に低下 5月から雨が少ない状況が続く(宮城)
18日 関東から西では記録的な大雨となっているが、宮城県内ではまとまった雨にはならなかった。
宮城県内では、5月から雨が少ない状況が続き、県内のダムの一部では貯水率がおよそ3割に低下するなど水不足が懸念されている。
17日撮影した宮城・大和町の『宮床ダム』。
水位の低下によって、ダムを囲む岩肌がむき出しになっていた。
宮城県によると、『宮床ダム』の貯水率は、18日現在31.7%で過去10年間の平均貯水率の半分近くとなっている。
仙台地方ダム総合事務所・庄子賢統括技術次長
「この要因は、田植えの時期になる5月に雨が少なかったことが考えられる」
宮城県内の5月の降水量は、過去10年平均のおよそ7割で、6月に入ってからも同じような状況が続いていいる。
『宮床ダム』の水は、仙台市の上水道に供給されるほか、大和町では農業用水にも利用されている。
地元の米農家
「今は暑いから(ダムからの水で水田を)冷やす、高温になると高温障害になる」
このまま貯水率が下がり続ければ、渇水対策として水の放出が制限される可能性もあり、農家からも心配する声が聞かれた。
このほか、宮城県内のダムで貯水率が低くなっているのは『栗駒ダム』が28.9%。『鳴子ダム』が40.1%などとなっている。
一方、宮城県内で最も大きい『七ヶ宿ダム』は83.4%。『釜房ダム』は65.0%などとなっていて、地域の降水状況によってバラつきがある状況だ。
仙台地方ダム総合事務所・庄子賢統括技術次長
「今後のダムの貯水状況は、今後も注意深く監視しながら関係者の皆様と情報共有を密に行って対応をしていきたい」
宮城県の担当者は、梅雨に入って例年通りの雨が降れば、深刻な水不足に陥る可能性は低いとしている。