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事実婚同様の行政サービス「パートナーシップ宣誓制度」でカップル大村市に移住《長崎》

2024年4月5日 20:50
事実婚同様の行政サービス「パートナーシップ宣誓制度」でカップル大村市に移住《長崎》

性的マイノリティのカップルを公的に認める「パートナーシップ宣誓制度」。この制度を導入している大村市に、移住したカップルが5日、申請を行いました。

2人は「市民の理解が進んで、住みやすい町になってほしい」と話しています。

諫早市出身の藤山 裕太郎さん 39歳と、パートナーの松浦 慶太さん 38歳。

去年、結婚式を挙げこの春、大村市に移住しました。

2人が5日、申請したのは「パートナーシップ宣誓制度」。

性的マイノリティのカップルが宣誓することで、市営住宅の入居申し込みなどで、事実婚と同様の行政サービスが受けられる制度です。

(松浦 慶太さん)
「結婚の書類を出すところ。うれしい?」

(藤山さんの甥 雄心くん)
「うん」

兵庫県尼崎市で暮らしていた2人は、もともと藤山さんの地元・諫早市にUターンする予定でした。

去年、諫早市議会に提出した制度導入を求める請願は、本会議で採択されたものの、その後、導入に向けた具体的な動きはなく・・・。

(藤山 裕太郎さん)
「請願したが、(その後)動いてないように見えてしまって、そういうのを目の当たりにすると悲しいなと思った」

2人は、すでに導入していた大村市に相談。

仕事の紹介なども応じてもらえたことなどから、移住を決めたそうです。

そして5日、2人に宣誓が認められたことを証明する受領証が手渡されました。

大村市のパートナーシップ宣誓制度の利用者は、3組目です。

(藤山 裕太郎さん)
「これで大村市の皆さんに受け入れてもらえたという実感がわいた」

(松浦 慶太さん)
「皆さんに受け入れてもらっている、応援してもらっていると思うと、新生活が楽しみ」

松浦さんは今後、大村市の地域おこし協力隊員として、観光のPRなどを行い、同時に性的マイノリティへの理解を深める活動もしたいと話します。

(松浦 慶太さん)
「今までLGBTQって遠い存在、テレビの中の存在みたいに思っていたのが、身近な存在と感じてくれるだけで一気に理解が進むのではないか」

(藤山 裕太郎さん)
「 “LGBTQだから” “あの人そうだよ” ではなく、普通に人として、社会に一緒に存在するような地域であってほしい」