核廃絶の思い高まる 被災協「ノーベル平和賞決定」の横断幕掲示 被爆80年へ向けプロジェクトも《長崎》
被爆地ナガサキから世界に平和のメッセーを届けます。
日本被団協のノーベル平和賞受賞決定を受け、長崎市の事務所に横断幕が掲げられました。
16日午後、日本被団協に加盟する長崎原爆被災者協議会の事務所に集まったメンバー。
みんなで作業をしています。
(被災協メンバー)
「緊張する」
「でもいい緊張でしょ」
平和公園を訪れた人から見えるように『ノーベル平和賞受賞』決定の知らせと核兵器廃絶を願うメッセージを、日本語と英語で記した横断幕が掲げられました。
悲願のノーベル平和賞の受賞決定から 5日。
厳しい世界情勢が続く中、メンバーは核なき世界実現の機運を高めていきたいと話します。
(被災協 横山 照子副会長)
「核兵器を使うという危険な動きがあるが、それを抑えるためにもノーベル平和賞を被爆者がいただけたということは、そういう意味もあると思う。
今の戦争を一日も早く終わらせ、核兵器をなくす。そのことを若い人たちにも知ってもらいたい」
(被災協 田中 重光会長)
「日本政府は、口を開けば唯一の戦争被爆国だと言っているが、実際に核兵器をなくしていこうという行動には後ろ向き。
日本がリーダーシップをとると。そうしたら、もっと影響が広がって核兵器廃絶に進むと思う」
来年 “被爆から80年の節目”となることから、被災協では被爆者の声を残そうとYouTubeでの動画の発信をしています。
来年の8月9日までに80人の動画の公開を目指していて、16日も撮影が行われました。
今回の受賞については…。
(陸門 良輔さん)
「うれしかった。私たちの活動が少しでも報われる。平和について、ノーベル平和賞とったって、どんな話が聞けるだろうと 聞いてみたいという気持ちもあると思う。これからどんどん語っていきたい。行動もしていきたい」
被爆者の高齢化が進む中、被災協のメンバーは、長崎から全国の活動をけん引していきたいと決意を新たにしています。
(被災協 田中 重光会長)
「被爆地 長崎の私たちの団体が、元気よく活動することが被爆者仲間にも勇気をつけて自分たちも何かやろう、頑張ろうという気持ちになってくれたらうれしいと思う」