「人間腐ってる」上司から特定の部下に暴言 “間接的パワハラ” 労働局元職員が苦痛訴え《長崎》
上司からの特定の部下に対する暴言をそばで見聞きさせられる、いわゆる「間接的パワーハラスメント」を受けたなどとして、長崎労働局の元職員の男性が国に対して損害賠償を求め、今月、長崎地裁に提訴しました。
原告の男性らが15日、記者会見を開きました。
(原告 永瀬 仁さん)
「怒り心頭。労働基準監督官が決して言ってはいけないことを、公然と言っている」
訴えを起こしたのは、2020年4月から去年3月まで長崎労働局で労働基準監督官として勤務していた 永瀬 仁さん54歳です。
訴状によりますと、2021年4月頃から翌年1月頃までの間に、永瀬さんの上司にあたる男性が、特定の部下に対して、連日「人間腐ってる」や「すぐに仕事辞めろ」などと繰り返し、永瀬さんはそれを見聞きして、精神的苦痛を受けたなどとして、国に対し、330万円の損害賠償を求めています。
(原告 永瀬 仁さん)
「すごく泣寝入りしている人は多いと思う。私は職場環境を守る労働基準監督官だったので、顔をさらしてでも全国的に啓発したい」
永瀬さんの代理人弁護士によりますと、「間接的パワハラ」による提訴は県内で初めてとみられるということです。
長崎労働局は取材に対し「事実確認をするため現時点ではコメントできない」としています。