選挙戦は終盤へ 各候補の応援に国会議員が入る“国政並み”の戦い 鳥取県議会鳥取市選挙区・補欠選挙
不祥事による議員の辞職や失職に伴う鳥取県議会鳥取市選挙区の補欠選挙は3月24日が投票日です。新人3人による激戦は選挙戦終盤を迎えました。
欠員2人の鳥取県議会鳥取市選挙区補欠選挙に立候補したのは届け出順に、
日本維新の会の公認で元鳥取市議の玉木裕一さん(46)、
無所属で自民党の推薦、公明党県本部の支持を受けるITエンジニアで猟師の山本暁子さん(42)、
無所属で立憲民主党、国民民主党、社民党の推薦を受ける連合職員の吉田正さん(65)、
以上の新人3人です。
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2022年の鳥取市議会議員選挙でトップ当選を果たした日本維新の会の玉木さん。今回、「身を切る改革としがらみのない政治」を掲げ、市議を辞職し県議選に立候補しました。
玉木裕一 候補
「市議会だけでできなかったことを県議会の場で、せっかくいただいた1本の旗だったけど、あえて辞職して無謀とも言われていますけども、県議会に挑戦の旗を立てました。どうかこの無謀な挑戦ですけど、皆さんの力を貸してください」
選挙戦では県議会議員の報酬カットや定数削減などを公約に掲げ、不祥事の相次いだ県議会の改革を訴えています。日本維新の会にとっては、中国地方で初めての県議会議員の誕生が懸かる選挙。馬場代表も駆けつけ、党を挙げ選挙に臨んでいます。
日本の維新の会 馬場伸幸 代表
「日本維新の会が責任と自信を持って皆さま方にご推挙しております。玉木裕一くん」
投票率の低下が懸念される中、厳しい戦いになるとみて、若い世代や子育て世代を中心に幅広い支持を呼び掛けています。
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無所属の山本暁子さん。大学進学を機に鳥取を離れていましたが、2018年にUターンし、生まれ育った地域に帰ってきました。疲弊する中山間地域を目の当たりにし、この選挙への立候補を決めました。
山本暁子 候補
「中山間地の現状は良くなりません。1人でこんなことしていてもダメだ、そう思って地域振興の会に出たり、声を上げたりいろいろ活動してきました。それでもまだ何も変わりません。仕組みから何とか鳥取県を良くしたい、中山間地を良くしたい」
「住民目線の新しい鳥取」を掲げ、人口の少ない中山間地域もくまなく回り、支援を呼び掛けています。「政治とカネ」の問題で逆風が予想される中、自民党鳥取県連の会長・石破茂衆院議員も応援に駆け付けます。
自民党鳥取県連 石破茂 代表
「何のために県議会に出るか。それはこの楠城から、国府から、新しい日本を作る、その力を持っているのが山本暁子であります」
自民・公明両党の組織力を背景に票固めを進めながら、選挙戦終盤に臨みます。
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無所属の吉田さんは、鳥取市の電子部品メーカーで労働組合を立ち上げた後、連合鳥取の副事務局長やアドバイザーなどを務め、労働組合を支援してきました。こうした37年間にわたる経験を生かし「働く人の声を県政に届けたい」と連合鳥取に加入する労働組合を回り支持を訴えます。
吉田正 候補
「家族のために頑張っている皆さんが報われません。今こそ鳥取の力、働く仲間、労働者、生活者が安心して暮らせる県政に変えてまいりたいと私は強く思います」
推薦する立憲民主党からは、鳥取県連代表の湯原衆院議員が応援に立ちます。
立憲民主党鳥取県連 湯原俊二 代表
「吉田さんが一番候補者の中で、われわれ県民の暮らしを、働く仲間の現場を一番よく知っている候補者ではないでしょうか」
吉田さんは、全ての人が安心して暮らせる社会を目指し、労働組合以外にも支持を広げたいとしています。
各候補に国会議員が応援に入るなど“国政並み”の戦いとなっている鳥取県議会鳥取市選挙区の補欠選挙。3月24日に投票が行われ、即日開票されます。