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春のはじめに吹く「春一番」 地方によって発生する条件が異なる!? 場合によっては雪崩などを引き起こす恐れも…

2025年2月12日 18:28
春のはじめに吹く「春一番」 地方によって発生する条件が異なる!? 場合によっては雪崩などを引き起こす恐れも…

防災について考えるコーナー。今回のテーマは「春一番」です。

「春一番」は春のはじめに吹く強い風のことで、暴風雨、雪崩、高波などを引き起こす恐れもあります。2月12日午後には、関東から九州にかけて「春一番」が吹く可能性が高まりました。

■「春一番」の条件

「春一番」の目安は、地方によってそれぞれ異なります。

例えば、中国地方の場合は

1)立春から春分の間
2)日本海で低気圧が発達する
3)複数の気象官署等で、南よりの風が最大風速10m/s以上・最高気温が10℃以上

この3点を満たす場合となります。

■ 観測がない年も

「春一番」の観測は気象庁が発表していて、発表のない年もあります。中国地方では2022年から去年にかけては、発表がありませんでした。

その一方、2019年3月に春一番が吹いた時には、最大瞬間風速が津和野で26.7メートルと、3月の観測史上最大となったほか、浜田で23.3メートル、鳥取で22.2メートルと、各地で強い風が吹きました。

■ 「春一番」注意のポイント

「春一番」が吹くと、沿岸部では風が強まり、海上は高波が発生する恐れがあります。雪の多い地域では、雪崩にも注意が必要です。さらに、フェーン現象の影響で空気が乾燥し、火災が発生しやすくなります。強風時のたき火や、火の取り扱いには、十分注意しましょう。

そして、春一番のあとには気温が急に下がる『寒の戻り』が起こることがあります。寒暖差が大きくなるため、体調管理にもお気をつけください。また、強風で花粉が舞いやすくなるため、花粉症の方は早めの対策がいいでしょう。

最終更新日:2025年2月12日 18:42