2023年も残すところあとわずか、年の瀬の足音が近づいてきました。山陰のこの1年を振り返ります。きょうのテーマは「事件」です。

■「お父さんがお母さんと祖母を刺した」

今年10月。閑静な住宅街で起きた凄惨な事件。鳥取県大山町の民家で男性1人と女性2人合わせて3人が倒れているのが見つかり、その後、全員の死亡が確認されました。

警察によりますと、この家には80代の母親と50代の夫婦、10代の息子の4人が住んでいて、事件発生時、10代の息子から「お父さんがお母さんと祖母を刺した」と通報があったということです。

近くに住む人
「仲は良かった穏やかな家族でした」

「朝4時過ぎてから、どうも救急車が来たような音がしてそこで止まったと思ったけど」

死亡した3人にはいずれも鋭利な刃物で刺された傷があり、警察はこの家に住む無職の男が妻と母親を殺害した後、自殺を図ったとみて事件から2か月が経った今も捜査を進めています。


また、6月には、島根県の農場で信じられない光景が…。

■SNSで拡散…牛の虐待動画

SNS上で拡散された元従業員が牛の顏や首付近を何度も蹴っている様子が確認できる動画。目を覆いたくなるような残忍な行為・・・。この従業員は、懲戒解雇となり、動物愛護法違反の罪で罰金20万円の判決が言い渡されました。

■スポーツの名門校で・・・

また、1月にはスポーツの名門校で不祥事が・・・。

石見智翠館高校　竹迫繁 校長
「本校の学校管理課におきまして、絶対にあってはならない盗撮という事件が発覚致しました。大変申し訳ございませんでした」

ラグビーや野球の名門として知られる島根県江津市の石見智翠館高校。この高校に通っていた生徒が女子寮の風呂場を盗撮していたことが発覚しました。

この事件を受け、ラグビー部が全国高校選抜ラグビー大会、中国予選への出場を辞退するなど、一部の部活動を自粛。盗撮に関与していた少年5人は県迷惑防止条例違反の非行内容で松江家庭裁判所に送致されました。

■山陰で相次いだ火災

今年は、山陰両県で火災が多発した1年でもありました。8月、鳥取県江府町のJR江尾駅から200メートル離れた住宅密集地で大規模な火災が…。幸いけが人はいなかったものの火は周辺の建物にも燃え移り、空き家も含めて12棟に被害が及びました。

鳥取県江府町　白石祐治 町長
「本当に残念です。ただ1つよかったのはけが人がなかったこと。この被災にあった人だけでなく 近所の方もものすごく不安になられているのでそのあたりのケアも必要かなと」

消防庁によりますと、2023年1月からの半年間で鳥取で95件、島根で134件の火災が発生しました。

山陰でさまざまな事件が起きたこの1年。2024年は、明るい話題でもちきりになることを祈るばかりです。