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「周辺地域も自ら考え行動することが大切」 鳥取県江府町に原子力防災支援基地が完成 放射性物質の検査機材などを保管

2023年11月21日 17:31
「周辺地域も自ら考え行動することが大切」 鳥取県江府町に原子力防災支援基地が完成 放射性物質の検査機材などを保管

鳥取県独自の策で島根原子力発電所の事故に備えます。住民が避難する際に必要な放射性物質の検査機材などを保管する倉庫が、鳥取県江府町に完成しました。

奥大山のふもと鳥取県江府町美用に完成した原子力防災支援基地。総工費1億8700万円余り、原子力災害に特化していて、広さは535平方メートル、原子力災害の際に避難する人や車両の放射性物質の検査や簡易除染に必要な機材などが入るコンテナ9基が配備されています。

11月21日に行われた運用開始式には国や県、中国電力の関係者など40人が出席しました。新たな防災施設の完成を祝い、早速、原子力防災機材のコンテナ搬出の訓練が行われました。

この施設は、島根原発の災害時、鳥取県東部の避難ルートになる「山陰道」と「国道9号」に対応するため、去年、鳥取市にも設置されました。そして、今回は、鳥取県西部の「米子自動車道」と「国道181号」の避難ルートに対応。これで鳥取県の避難の後方支援体制が整いました。

鳥取県 平井伸治知事
「福島原発の事故があり、立地も周辺もないだろうと周辺地域も自ら考え行動することが重要である」

来年夏にも島根原発2号機再稼働の動きがあるなかで、鳥取県は、住民避難の実効性を高める一方で中国電力に対して「改めて原発の安全性を求めていきたい」としています。