【特集】24歳の移住者の挑戦 「ゲストハウス」古くて新しい交流拠点に
東通村で人々が交流し新しい出会いが生まれるゲストハウスを作ろうと古い空き家の改修が進められています。手がけているのは去年、村に移住してきた24歳の女性。彼女の思いとは・・・
尻屋埼灯台や寒立馬で知られる東通村。
ここに1人の女性が古い空き家を改修して宿泊施設を作ろうとしています。
★東通村地域おこし協力隊 桑原杏奈 さん
「今やっと形になってきているのですごく不安と楽しみが混ざっている感じになっています」
八戸市出身の桑原杏奈さん24歳。地域おこし協力隊員として去年の5月に移住しました。
東通村の人口は昨年度末で5647人ここ10年で2割ほど減っています。村は空き家問題の解決と地域活性化をめざす地域おこし協力隊員を募集。そこに桑原さんが手をあげたのです。
改修工事が始まったのはことし6月。村内に100軒ほどはある空き家の中から野牛地区にある築47年の家を人々が交流し新しい出会いが生まれるゲストハウスに生まれ変わらせることにしました。
★桑原杏奈 さん
「観光に来た方が宿泊するのはもちろんなのですけど地域の方々が自由に利用できるようにそこから新しい交流が生まれたりとか新しい事業が生まれたりそういう場所にしていきたいと考えています」
この家にはもともと村の漁師が暮らしていましたが子どもたちがほかの地域に移住するなどして住む人がいなくなってしまいました。
★桑原杏奈 さん
「お孫さんの手作りのカレンダーが残っていたりそういうのを見てすごくあたたかい家だったんだろうなというのは感じました 『実家感』というかおばあちゃん家みたいな感じの雰囲気を体感してほしいです」
大学時代に訪れた北海道のゲストハウスでボランティアとして手伝うなか地元の人との交流に魅力を感じた桑原さん。京都のゲストハウスでは住み込みで働くなどして経験を積んだあと東通村へやってきました。
先月6日。
ゲストハウスの改修工事に地元の小学生も手伝いに来ました。家の前のブロック塀をきれいにしようとペンキで白く塗ります。
塗り終わった塀には子どもたちが記念の手形を残しました。
★手伝った村の子
「ペンキ塗りでいつもできないことをできてすごく楽しかったです」
「来た人に楽しんでもらいたいです」
「来た人にここいいなって思ってほしい」
ゲストハウスは人とのつながりを重視しているため相部屋や共用のリビングが設けられています。宿泊者どうしはもちろん地域の人たちとも親密に交流ができるしくみは村の人たちにも刺激を与えそうです。
★東通村観光協会 氣仙修 会長
「東通村の皆さんが集える場所って例えば集会所だったりそういう所しかないのでこういう施設ができればもっともっと交流の場が増えて ここに泊まった人もそうだろうけど周りの東通村の若者たちがもっともっと考えるような施設になってほしいなと」
このゲストハウスの名前は『はれのち』。訪れた方に晴れやかな気分になってほしいという思いが込められています。
★東通村地域おこし協力隊員 桑原杏奈 さん
「にぎやかになってほしいのはもちろんなんですけど村と関わりがこの場所で持てて何回も村に来たいと思えるような場所になってほしいですし 東通村に来るきっかけの1つとしてこの場所があればいいなと思います」
ゲストハウス『はれのち』は新しい憩いの場として来月オープン予定です。