×

列車脱線事故の土佐くろしお鉄道に国の運輸安全委員会が勧告【高知】

2024年7月25日 18:46
列車脱線事故の土佐くろしお鉄道に国の運輸安全委員会が勧告【高知】
2023年に黒潮町で発生した列車脱線事故で国の運輸安全委員会は7月25日、雨量が規制値に達した際に運転規制を確実に機能させることなどを土佐くろしお鉄道に勧告しました。

この事故は去年6月2日、大雨の影響で定刻より30分遅れて有井川駅を出発した土佐くろしお鉄道の車両が黒潮町内のトンネル出口付近で線路に流れ込んでいた土砂の上に乗り上げて脱線したものです。

列車には乗客はおらず運転士と係員の2人が乗っていましたが、けがはありませんでした。

国の運輸安全委員会は25日に事故調査報告書を公表し、運転中止の規制雨量に達している中で列車が出発したことが事故原因だと認定しました。

この上で土佐くろしお鉄道内では雨量が規制値に達していても速やかに運転規制を行わず、様子を見て判断することが常態化し安全確保に対する意識が低くなっていたと指摘し、「列車の運行の安全、乗客の命に重大な危険を生じさせるおそれがあり、これは絶対に避けなければならない」として運転規制を確実に機能させることなどを土佐くろしお鉄道に勧告しました。

勧告を受けた土佐くろしお鉄道の山脇深社長は「ご迷惑、ご心配をおかけしたことを深くお詫び申し上げる。勧告に従い安全管理体制を構築し、安全・安心輸送に取り組む」とコメントしています。