四国地方が梅雨入り「ことしの梅雨はメリハリ型」大雨災害にも注意!今後の雨の降り方は
全国的に遅い梅雨入りとなる中、きのう四国地方の梅雨入りが発表されました。ことしの梅雨は「メリハリ型」。大雨災害への注意が必要な今後の雨の降り方を解説します。
白石アナ:
「きのう四国地方で梅雨入りが発表されましたが、きょうは雨は降っておらずちょっとじめっとしています。そんな中東温市では、この梅雨時期にぴったりの花菖蒲が見ごろを迎えています」
高松地方気象台は、きのう四国地方の「梅雨入り」を発表。平年より4日、去年より11日遅い梅雨入りとなりました。
紫や黄色など色とりどりの花を咲かせた「ハナショウブ」。東温市の白猪の滝近くにある花菖蒲園に植えられた2000株が、今見ごろを迎えています。
きょうの県内は大洲で27.8℃、松山で26.6℃を観測するなど15ある観測地点のうち10の地点で夏日となり、じめっとした一日となりました。
近くで商店を営む近藤ミヤ子さん(81)が、人が少なくなってきたこの地域に賑わいをと20年以上前に始めた花菖蒲園。今月中旬からはアジサイも見ごろを迎えそうだということで、大自然の中カラフルな花の競演も楽しめそうです。
(スタジオ)
今年は全国的に梅雨入りが遅れていますが、四国地方はきのう梅雨入りとなりました。
今年の梅雨入りが遅れている原因の一つが、去年夏から続いていた“エルニーニョ現象”です。
エルニーニョが発生していたためフィリピン付近で雲が発生しにくい状態になり、太平洋高気圧が強まらないことから梅雨前線が北上できず梅雨入りが遅れていたんですが、今後はエルニーニョからラニーニャに変わる見込みです。
ラニーニャに変わるとこれまで勢力が弱かった太平洋高気圧が強まるので、梅雨前線を押し上げて梅雨明けは平年並み7月中旬頃になりそうです。
Q.梅雨入りは遅れましたが、梅雨明けは平年並みということなんですね。
そうなんです。梅雨の期間としては短くなりますが、降水量は平年並みか多くなる予想で、今年の梅雨は“メリハリ型”となりそうです。
Q.メリハリ型というのはどういうことでしょうか?
シトシトという降り方ではなく、短期間でも大雨になるような雨の降り方になるということです。四国地方で梅雨入りの発表があったきのうも、前線を伴った低気圧が通過して県内でも局地的に雨が強まり、高知県の土佐清水では12時間で300ミリを超える大雨となりました。
地球温暖化などの影響で今年の夏も気温が高くなることが予想されています。気温が高いと海の温度が高くなって、大雨のもとになる水蒸気の量が多くなるので一度に降る雨の量が多くなる傾向があります。
さらに7月にかけて台風のシーズンと重なると前線とのセットで、線状降水帯の発生など災害級の大雨のおそれもあります。特に梅雨末期の6月末から7月のはじめにかけて今年も大雨に注意が必要です。
今週は太平洋高気圧の張り出しが弱く梅雨前線は北緯30度あたりに停滞する見込みです。県内は雲が多めながらも晴れる日が多くなりますが、週末からは高気圧が強まるので前線が北上し、平年よりも曇りや雨の日が多く梅雨空が続きそうです。暖かい空気が入って気温も高くなるので、熱中症にも警戒が必要です。