「仕方のない飼育放棄は絶対にない…」保護活動通して 23歳が目指す“人と犬の共生”のあり方

人間の身勝手な理由で失われる動物たちの命を1頭でも多く救いたい。そんな思いで、野犬や飼育放棄された犬などの保護・譲渡を行う若者がいます。
活動開始からまもなく2年。彼女たちがこれまでの活動で得たモノ、そして目指す形とは。
森田夢可さんと芝田萌々さん。ともに23歳です。おととし、クラウドファンディングで動物福祉団体を立ち上げました。
野犬や飼育放棄された犬が「二度と行き場を失わないよう」トレーニングに注力
彼女たちが力を注ぐのは、トレーニング。保護してそのまま譲渡するのではなく、人と生活する上で必要なマナーを身に付けてから譲渡します。
ウィッシュとラックは団体設立直後に、初めて県動物愛護センターから引き取った元野犬。保護したばかりの時は、警戒心が強かったものの、トレーニングの後、それぞれ新たな飼い主に出会い、無事、施設を卒業しました。
芝田さん:
「飼い主にもこの子たちと生活することが苦痛じゃなくて楽しいことっていう風に思ってもらいたいので、それが結果的に保護犬が二度と行き場を失わないための大切なことだと思う」
11頭が新たな里親のもとへ 譲渡後もつづく家族との交流
ウィッシュとラックの卒業後、施設には次々と保護犬がやってきました。
陽気な性格の犬もいれば…少し慎重派の犬も。
そして、中には…
森さん:
「そうたが初めてよね。本気で人に噛む。人に対してすごく攻撃的な感じやって」
「ウウウウウ…」
問題行動を起こしていた犬も。
しかし、一頭一頭の性格にあわせて地道に丁寧にトレーニングを続けると…
森田さん:
「いけそうやなって思ったら自分のタイミングでいって。もしガウッてなったとしたら、その場で固まって」
(芝田さん犬を抱き上げ)
森田さん:
「上手~!グッド!おりこうおりこう」
この犬も、新たな家族が見つかりました。団体設立後、去年12月までに保護した17頭のうち11頭が施設を「卒業」しました。