「暑さ寒さも彼岸まで」厳しい残暑つづくも里山は秋の風景
秋の彼岸に入りましたが、きょうは宇和島で最高気温35℃を観測し、55年ぶりに最も遅い猛暑日の記録を更新です。
「暑さ寒さも彼岸まで」
連日厳しい残暑が続いていますが、愛媛県内の里山では秋の風景が広がっていました。
水口気象予報士:
「きょうも真夏のような強い日差しが照り付けていますが、こちらでは稲の収穫も終わって景色はすっかり秋にかわっています」
標高およそ360mに位置する松山市窪野町。秋になると、毎年多くの人が訪れるのが…彼岸花の群生地。3日前から見頃を迎えています。
およそ25アールの敷地は元々、耕作放棄地でしたが、30年ほど前に地元の人たちが彼岸花の球根を植えた所今では秋の訪れを告げる花の名所となりました。
きょうの松山の最高気温は34.3℃。厳しい残暑の中…今年は猛暑と雨不足の影響で芽が出るのが1週間ほど遅く、例年ほど一気に咲き揃わなかったということですが…
訪れた人:
「咲き始めできれいだと思いますけど。ちょっとだけ秋の雰囲気が漂ったのでよかったです」
訪れた人:
「きれいですねやっぱり。色合いとしては。日の当たってる所は特に鮮やかに見えるんで」
管理する地元の人によると彼岸花は来週いっぱい楽しめるということです。
一方、里山では…
水口気象予報士:
「こんにちは~こちらでは何を植えていらっしゃるんですか?」
農業 竹之内篤さん:
「さつまいもですね」
そう、秋の味覚サツマイモ。品種は、糖度が高くしっとりとした食感が特徴の“紅はるか”です。
竹之内さん:
「さつまいもも水不足で途中かれそうになったので、水やったのでそれで何とかできよるぐらいですね」
3連休に行われる収穫祭での販売に向けて暑い中での収穫です。
竹之内さん:
「お彼岸がくるのにこんなに暑いのは初めてかな。けど農作物は待ってくれんので人間がついていかんね。秋が待ち遠しい」
“暑さ寒さも彼岸まで”。秋の収穫祭は今月23日に行われ、収穫したばかりの窪野の秋の味覚が並びます。
秋の味覚は、四国中央市でも。畑に小気味よい音が鳴り響きます。音の正体は?
サトイモ農家 前田大海さん:
「腐ってたりするとパキット音は鳴らないので。この音が新鮮な証というか掘り出しの証ですね」
鳴り響く音の心地よさは品質のバロメーター。掘り出されたのは甘みが強く粘り気が特徴の、サトイモのブランド品種「伊予美人」です。
JAうま管内では300戸の農家が「伊予美人」を栽培していて、前田大海さんの畑でも先週収穫が始まりました。
前田大海さん:
「もう待ちに待ったシーズンという感じですね。例年どおりのいつもと一緒の白い甘いサトイモが獲れたと思います。代表的なのは芋炊きになるんですけど、ぼく個人のおすすめとしては、 シチューに入れてみても違った味が楽しめるかなと思います」
「伊予美人」の収穫は来年4月末まで続き、県内や関西方面を中心に出荷されるということです。