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愛媛県内で相次ぐ山火事 延焼の原因「空気の乾燥」と「強風」に要注意!

2023年12月5日 17:46
愛媛県内で相次ぐ山火事 延焼の原因「空気の乾燥」と「強風」に要注意!
今治市大三島の山火事

愛媛県内で山火事が相次いでいます。4日今治市大三島町で発生した山火事で、今治市消防本部は6日、燃え広がる危険がなくなる「鎮圧」になったと発表しました。

火事が広がる原因のひとつが“乾燥”です。

12月4日に今治市大三島町肥海で発生した山火事では、ケガ人や建物への延焼はなかったものの、山林およそ13.5ヘクタールを焼く被害がありました。

消防によると発生からの3日間で、今治市消防本部などから、延べ322人が出動したほか、防災ヘリ3機によるおよそ1万7500リットルの空中散水が行なわれたという事です。

6日午後3時半に燃え広がる危険がなくなる「鎮圧」になったことについて、今治市の徳永繁樹市長は「火が完全に消える『鎮火』に向け、緊張感を持って全力で対応したい」とコメントしています。

4日、火災が発生した時間には県内全域に乾燥注意報が発表されていました。

また、大三島では4日までの60日間の降水量が平年の29%と、かなり少なく、空気も山林も“乾燥”した状態でした。

乾燥し風の強い時期は屋外で火を扱わないで その危険性は

湿度30%で1日置いた木材と、80%の状態で置いた木材に同時に火をつけて燃え方を調べる実験では…

湿った木材は火が接している部分しか燃えていませんが…乾燥した木材はどんどんと燃え広がり、1分半後には半分以上が燃えてしまっています。

さらに、冬から春先に多くなる、空気が乾燥して風が強い気候と、夏場の湿度が高く風が弱い気候を再現し、枯草の上にたばこの吸い殻を置いた実験映像では…

冬から春先の乾燥+強風の状態で炎が上がるのにかかった時間はおよそ3分。夏の気候ではおよそ10分。

乾燥に、風の強さが加わると、より火が燃え広がりやすいことがわかります。

秋以降、少雨で乾燥した状態が続いている県内では、11月、大洲市でも山火事が発生し、消火活動が難航しました。

実験をした札幌市消防局消防科学研究所は、乾燥し風の強い時期は屋外で火を扱わない。やむを得ない場合は、水や消火器などを準備し、絶対にその場を離れないよう呼び掛けています。