松山市の「バスタ」構想、知事が「実現に向け協力」姿勢を示す 一方で整備プランの具体化求める
松山市がJR松山駅前に整備を目指す「バスタ」を巡り新たな動きです。きょう市は、事業計画についてバス事業者との間で合意が得られたことを愛媛県に報告しました。これを受け、県は初めて「実現に向けて協力する」という姿勢を示しました
杉本記者:
「松山市がバスタの整備を目指すJR松山駅の東側です。今年9月に旧駅舎の向こう側に新しい駅舎が開業しましたが、東側は、開業前とほとんど変わっていません。タクシー、 高速バス、横断歩道を渡った向こう側に路線バスと、乗り場が点在しています」
松山市は、JR松山駅の東側に集約型の公共交通ターミナル「バスタ」を整備することを目指しています。
プロジェクトは、国が進める直轄事業ですが、事業費用の3分の1を県が負担することになっていて、県はこれまでに…
・施設の規模や採算性などを具体的に示すこと
・交通事業者との間で早期に意見の合意を図ることが重要だとしてきました。
これに対し、きょう松山市の野志市長は、県バス協会の清水一郎会長と共に県庁を訪れ、
・規模については東京・新宿に整備されている複数階にまたがる施設ではなく、“平面タイプ”とし、建設費に30~40億円を見込むこと。
・維持管理費は年間2000~3000万円が想定され、赤字が出た場合は県や事業者に負担を求めず、市が主体で対応することなどを示し、これらについて、バス事業者にも同意が得られたことを報告しました。
県バス協会 清水一郎会長:
「これを踏まえて、バス事業者としましてもバスターミナル整備進めていただきたいと考えておりますので、県のご協力をよろしくお願いいたします」
要望を受け、中村知事は…
中村知事:
「実現に向けての協力にできる限りのことをしたいと思いますけれども、懸案がやはり全体像の問題にまだあると思いますので、それらをぜひ進めて頂きたいと心からお願い申し上げたいと思います」
協力の姿勢を見せた一方で、駅周辺全体の総合的なプランを早く示すよう、強く求めました。
野志市長:
「ありがたいなと思っております。来年度の予算に(駅周辺の再開発のための)サウンディング調査の予算を入れて、できるだけ早くサウンディング調査をして、民間のアイデアなどを頂いて参りたいと思っております」
今後、県と市は具体的な「事業計画」の策定に向け、国に改めてバスタプロジェクトの推進を要望することにしています。