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「命のビザ」杉原千畝の足跡 高松市の高校生が名古屋で学んだ事は

2024年12月27日 18:46
「命のビザ」杉原千畝の足跡 高松市の高校生が名古屋で学んだ事は

 第2時世界大戦中、迫害されたユダヤ人にビザを発給し、6000人の命を救った外交官、杉原千畝をご存じでしょうか。戦後80年を前に、千畝の功績を世界に発信しようと取り組む高校生達が高松市にいます。伊達記者の報告です。

 高松駅に集まっていたのは、香川県立高松高校の生徒達。千畝の妻、幸子さんが高松高校の先輩という縁で、生徒達は千畝夫妻のことを学んできました。

「杉原千畝さんとは、第二次世界大戦中に多くのユダヤ人を救った日本の外交官です。」
「自分や家族の身に危険が及ぶ可能性があるにも関わらず、ビザを発給し続けました。」

ナチスドイツにより600万人が虐殺されたユダヤ人達。千畝は政府に背いてユダヤ人にビザを発給。6000人が命を救われました。

(生徒)「外交官につながるルーツを知れたらいいな。」

(生徒)「(千畝さんが)どういう風な人間だったのか、フィーチャーして見ていけたらいいな。」

 千畝を訪ね少年時代を過ごした名古屋市へ向かいます。

訪れたのは名古屋市立瑞穂ケ丘中学校。

千畝が通った第五中学校の跡地にあり幼い頃の千畝について現地の中学生が教えてくれました。

(中学生)「尋常小学校にいた頃は、4段階評価の全甲、今のオール5並みの成績をおさめたり表彰されたりと、とても優秀な生徒だったそうです。」

 また近くには・・・

(中学生)「センポ・スギハラ・メモリアルという記念公園があります。そこには千畝さんが発行したビザのリストもあり、改めて千畝さんの功績の素晴らしさが伝わってきます。」

 生徒達は、千畝の子孫がいることをインターネットで知り、訪ねてみることに。

 手作りおはぎの店を営む杉原直美さんです。

(杉原直美さん)「おじいちゃんと千畝が兄弟。うちへも来てましたよ。千畝幸子さんも一緒に。」

(生徒)「どんなお話されたりしました?」

(杉原直美さん)「(ビザのことは)全く言わないから、お家では普通に親戚のおじさんとおばさんで。自分が下手したら殺されるかもしれないのに、よくやったなと思います。」

(生徒)「殺されるかもしれないのに、やり切った理由とかって想像しますか?」

(杉原直美さん)「やっぱり命ですよね。人を助けたい。」

(生徒)「おはぎ作る中で、千畝の功績とか人道の輪を広げていこうというのはありますか?」

(杉原直美さん)「甘いもの食べてると、皆さん笑顔になるじゃないですか。あんこ、甘いものを食べていると笑顔になって幸せになるかな。優しい気持ちになる千畝も優しい人だから。優しい気持ちっていうのは共通かな。」

 かつて迫害されたユダヤ人に手を差し伸べた千畝。当時の千畝や妻、幸子さんの気持ちが、少し分かった様な気がしました。

(生徒)「千畝さんは本とか出来たら外交が上手でコミュニケーションが上手という書き方をされていたのに。無口だったと聞いて、家ではそんな感じなんや・・・ギャップが見られました。」

(生徒)「(子孫の直美さんは)杉原千畝とやり方は違うけれど、やっていることは同じだな。世界を平和にするのに決まった形は無くて、自分の得意な分野で平和を作っていけるんだな。」

 千畝夫妻から学んだ優しさ。

 生徒達は来年の大阪・関西万博で、世界に発信する予定です。

最終更新日:2024年12月27日 18:46
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