【静岡のソウルフード】「たぬきむすび」製造の舞台裏! 悪魔のように超クセになる、あの“コンビニおにぎり”より、ずっと前から愛され続ける味!その請負人に密着(every.しずおか)

揚げ玉とネギを混ぜた“たぬきご飯”で作った「たぬきむすび」。いまや静岡のソウルフードともいえる「天神屋」の看板商品ですが、その味は、1人の女性によって守られていました。それが、“おむすび母ちゃん”こと細ちゃん。
静岡のソウルフード「たぬきむすび」 その味を25年以上守り続ける“おむすび母ちゃん”に密着しました。
人々が寝静まる夜11時過ぎに細ちゃんの一日が始まります。焼津市にある天神屋の工場が、細ちゃんの仕事場です。
“細ちゃん”こと細沢良子さんは、「天神屋」のおむすびを25年以上作る大ベテラン。平日は約4000個、休日には1万個ものおむすびを作ります。
この日、4000個のおむすびを作るのは、わずか3人。県内30店舗分のおむすびを、全て細ちゃんたちが作っています。細ちゃんが毎日必ず行う大切な仕事が、炊きあがったごはんのチェック。
(細沢良子さん)
「いいですよ。お米がふっくらして、手につかないご飯はいいご飯です」
下味となる塩や具材を混ぜ合わせるという、味を決める一番重要な作業は、細ちゃんが担当しています。
(細沢良子さん)
「混ぜすぎると粘りが出てくるので、ご飯を切るようにふわっと混ぜる」
この日は、まず、明太子や鮭などのおむすびから作っていきます。そして午前2時半ごろ、いよいよ看板商品の「たぬきむすび」作りに取り掛かります。
(細沢良子さん)
「天かすとネギとしょうゆ。それからしょうゆを天かすになじませて味を染み込ませる」
かたよりが出ないように、素早く天かすに醤油をなじませつつ、ネギと均一になるように一気に混ぜていくことがポイントだといいます。
そして、具材が完成したところで、なんとその上に、5キロのご飯を投入して混ぜていきます。
(細沢良子さん)
「白いご飯が残らないように、まんべんなく混ざるように。10キロだと混ぜ方が大変なので、5キロに減らして混ぜるとまんべんなく混ざります」